セッション情報 一般演題

タイトル 42:

胃癌術後出血症例の検討

演者 櫻井 克宣(大阪市立大学大学院 腫瘍外科)
共同演者 六車 一哉(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 渋谷 雅常(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 山添 定明(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 木村 健二郎(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 永原 央(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 豊川 貴弘(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 天野 良亮(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 久保 尚士(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 田中 浩明(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 大谷 博(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 前田 清(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 八代 正和(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 大平 雅一(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 平川 弘聖(大阪市立大学大学院 腫瘍外科)
抄録 胃癌手術における術後合併症の中で術後出血は対応が遅れると重篤な経過になりうる。当科で胃癌術後出血を来した症例の臨床経過を検討した。対象は2007年1月から2013年3月の間に施行した胃癌手術症例762例のうち術後出血と診断された11例。結果は男性10例、女性1例であった。平均年齢は66.3歳。抗血小板薬内服既往例は3例(27%)であった。術式は幽門側胃切除術6例(開腹1例、腹腔鏡5例)、胃全摘術(開腹2例、腹腔鏡1例)、残胃全摘(開腹1例、開胸開腹1例)であった。再建はB-1/B-2/R-Y:1例/1例/9例であった。平均手術時間275分、平均出血量211ml。輸血は7例(64%)に施行されていた。診断は内視鏡5例、CT検査4例、ドレーン2例で行われていた。出血部位は腹腔内6例(GDA枝1例、脾動脈1例、脾静脈枝1例、横隔膜縫合部1例、不明2例)、残胃空腸吻合部3例、残胃十二指腸吻合部1例、Y脚1例であった。治療は内視鏡的止血術4例、IVR2例、止血再手術2例、経皮的ドレナージ2例、保存的加療1例を施行した。。膵液瘻を合併した後出血で在院死した1例以外は再出血なく軽快した。吻合部出血に対しては早期内視鏡検査が診断と治療に有用である。腹腔内出血は重篤な経過をたどる場合があり迅速な診断と対応が望まれる。
索引用語 胃癌, 術後出血