セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | O-21:画像検査にて経過観察できた、肝嚢胞自然破裂の1例 |
演者 | 浜本 哲郎(博愛病院 消化器内科) |
共同演者 | 楠本 智章(博愛病院 消化器内科), 大谷 英之(博愛病院 消化器内科), 堀 立明(博愛病院 消化器内科), 鶴原 一郎(博愛病院 消化器内科), 周防 武昭(博愛病院 消化器内科), 中村 希代志(博愛病院 放射線科), 松野 充孝(松野医院) |
抄録 | 肝嚢胞は日常診療でしばしば見かける疾患であるが、多くの場合は無症状であり治療の対象とはならない。しかし、嚢胞の破裂や出血などをきたすと緊急処置が必要となることが多い。今回我々は、肝嚢胞の自然破裂に対して保存的治療を行い、画像経過を観察することができたので報告する。症例は64歳、女性。以前から巨大な肝嚢胞を指摘されていた。家族と談笑中に冗談を言われ、笑って水を吹き出すとともに腹痛が突発した。翌日、近医を受診し、腹水貯留を指摘されて当院に紹介入院となった。血液検査では、CRPの軽度高値とCA19-9の著明高値を認めた。腹部超音波検査では、腹水の貯留に加えて、肝嚢胞壁の蛇行と一部の不明瞭化を認めた。腹部CTでは肝右葉の実質をほとんど認めず、肝被膜と連続性のある紐状の構造物と、その内外の液体貯留を認めた。以前から指摘されていた巨大肝嚢胞が不明瞭化していることから肝嚢胞の破裂と診断し、紐状の構造物は破裂した肝嚢胞壁の一部である可能性を考えた。腹膜刺激症状を認めなかったため保存的に経過観察したところ、約3週間後には嚢胞はほぼ復元された。肝嚢胞の破裂前、破裂時、そして再生過程を画像検査で観察することができたので、考察を加えて報告する。 |
索引用語 | 肝嚢胞, 自然破裂 |