セッション情報 シンポジウム「中国地方における消化器病専門女性医師の活躍と環境整備」

タイトル S-01:

中国地方における消化器専門女性医師の活躍と環境整備 -あえて消化器専門医以外の立場より-

演者 小畑 さやか(総合病院 岡山市立市民病院 内科 糖尿病センター)
共同演者
抄録 近年、医療施設等で働く女性医師の数、及び全医師数に占める女性医師の割合は増加傾向にある。平成22年の時点で女性医師は53,002人で全医師数(280,431人)の18.9%を占めている(内閣府男女共同参画による)。また、医学生に占める女性の割合も増加の一途を辿っており、今後も女性医師が増加することは必須である。元来、医療業界、特に医師の世界は男社会であり、意識や体制の変革を余儀なくされている現時点でも、医師を取り巻く環境は、慢性的な長時間労働、夜勤や当直などの不規則な勤務形態であるのが実状であり、女性医師のみならず男性医師にとっても過酷であることは言うまでもない。 多くの人が、医師としての仕事に誇りを持ち、高い意識を持って働いている。と同時に、我々も一人の人間であり、結婚や妊娠、出産、育児、そして介護等の人間として生きていく上で大半の人が経験することも同じように経験することがあるだろう。特にこれらを経験する時期は、女性医師の場合、後期研修医から中堅医師であることが多く、今正に様々な多くの症例を積み、熟練していくための重要な時期でもある。この期間に長期に休む、あるいは業務内容が合わず仕事ができなくなってしまうことは本人のみならず、医療業界にとっても大きな損失である。 また、女性医師のみならず、最近の若手男性医師もベテラン医師と比べ家事・育児にも深く関与するようになっており、核家族化によりファミリーのサポートも期待できなくなってきている現状を加味すると、医師の労働環境は変容を余儀なくされており、大きな岐路に立たされていると考えられる。 現在、医師不足が問題視されており、国家レベルで女性医師の労働に関する環境整備を行っているが、都市部、大学病院等のある中心地では少しずつ推進しているものの、地方ではまだまだ進んでいないのが実状である。 今回、一人のママ医として、妻として、一人の子供の母として、そして私が医師として生きていくために、どれだけ多くの人にサポートされているか、正直な気持ちをお話しできたらと思う。
索引用語 女性医師, 子育て