セッション情報 一般演題

タイトル O-07:

上行結腸原発悪性リンパ腫と大腸腺癌の同時重複の1例

演者 梶谷 卓未(総合病院岡山市立市民病院 内科)
共同演者 西村 守(総合病院岡山市立市民病院 内科), 清家 圭介(総合病院岡山市立市民病院 内科), 大西 理乃(総合病院岡山市立市民病院 内科), 佐藤 雄紀(総合病院岡山市立市民病院 内科), 難波 次郎(総合病院岡山市立市民病院 内科), 羽井佐 実(総合病院岡山市立市民病院 内科), 東 俊宏(総合病院岡山市立市民病院 内科)
抄録 【症例】86歳、女性【主訴】血便【現病歴】平成24年10月上旬に血便を認め、救急搬送された。入院後、大腸内視鏡検査(CS)施行した所、盲腸に約30mm大のLST、回盲弁より2cm肛門側に10mm大のIsp型様の隆起性病変、肝彎曲部よりやや口側に表面退色調かつ発赤調の混在した隆起性病変、そのやや肛門側に40mm大の表面不整で頂点は陥凹し易出血性の隆起性病変と肝彎曲部に約20mm大の中心陥凹を伴う隆起性病変と多数の病変を認めた。組織検査では易出血性の隆起性病変がグループ5の高分化管状腺癌と診断された。CTにて肝脾腫やリンパ節腫脹は認めなかった。腺癌と診断された病変が40mm大と大きく、その他の病変が多発していたため、リンパ節郭清を伴う結腸右半切除術を施行した。病理組織検査で腺癌と診断された病変はほとんど腺腫成分で占められており、腺腫内癌であった。しかし、そのやや口側の表面退色調かつ発赤調の混在した隆起性病変から大型で異型性に富むリンパ球様細胞のびまん性増殖を認め、免疫染色の結果からびまん性大細胞型B細胞リンパ腫と診断された。術後、PET-CTで残存病変や転移は認めなかったが、リツキシマブにて化学療法継続中で経過は良好である。【考察】消化管原発悪性リンパ腫と大腸腺癌の同時重複症例は比較的稀であり、若干の文献的考察を含め報告する。
索引用語 消化管原発悪性リンパ腫, 重複癌