セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | O-45:膵癌に対するS-1隔日投与の治療経験 |
演者 | 藤本 佳史(JA広島総合病院 消化器内科) |
共同演者 | 若井 雅貴(JA広島総合病院 消化器内科), 宮森 純子(JA広島総合病院 消化器内科), 冨永 明子(JA広島総合病院 消化器内科), 野中 裕広(JA広島総合病院 消化器内科), 古土井 明(JA広島総合病院 消化器内科), 小松 弘尚(JA広島総合病院 消化器内科), 徳毛 宏則(JA広島総合病院 消化器内科), 石田 邦夫(JA広島総合病院 消化器内科) |
抄録 | TS-1は膵・胆道癌に対する中心的役割を担う抗癌剤である。しかしながら、通常の投与法では副作用のために治療の継続が困難となる症例を経験する。今回われわれは、切除不能膵癌に対してS-1の隔日投与を試みたので報告する。【症例】86歳男性。下血を主訴に近医を受診。大腸内視鏡検査の結果、上行結腸に全周性狭窄を認め、生検にて腺癌と診断した。大腸癌の術前精査目的でCTを行ったところ、膵尾部に膵嚢胞を指摘された。CTでは膵腫瘍は指摘できなかった。MRIを行ったところMRCPにて膵嚢胞の頭側の主膵管に狭窄を認め、拡散強調像では同部位に一致した部位に拡散の低下が認められた。超音波内視鏡(EUS)を行ったところ9mm大のSOLが指摘された。ERCP入院を行い、狭窄部からの膵液細胞診でclassVの細胞が得られた。2011年10月に上行結腸癌に対する右半結腸切除術を施行。膵臓癌については、術中のリンパ節生検によって3群リンパ節が陽性であったためstageIVaと診断し、根治的な治療は断念した。2011年12月からTS1 80mgを2週間投与1週間休薬で開始した。低アルブミン血症、腎機能の悪化傾向が認められたため、2012年1月からはTS1(80mg)を隔日投与に変更したところ、ADLが改善し、現在1年4ヶ月間SDのまま治療を継続している。【考察】S-1の隔日投与は、副作用の軽減や栄養状態の改善が認められ、高齢者や合併症を生じた症例に対する新たな投与法として期待されると考えられた。当院での治療症例についてまとめて報告する。 |
索引用語 | 膵癌, TS1 |