セッション情報 | 中国支部研修医奨励賞(卒後2年目迄) |
---|---|
タイトル | 22:内科的治療で止血可能であった腹腔内出血の2例 |
演者 | 兼定 航(社会保険 綜合病院 徳山中央病院 消化器内科) |
共同演者 | 沖田 幸祐(社会保険 綜合病院 徳山中央病院 消化器内科), 植木谷 俊之(社会保険 綜合病院 徳山中央病院 消化器内科), 桑代 紳哉(社会保険 綜合病院 徳山中央病院 消化器内科), 横山 雄一郎(社会保険 綜合病院 徳山中央病院 消化器内科), 野原 寛章(社会保険 綜合病院 徳山中央病院 消化器内科), 近藤 哲(社会保険 綜合病院 徳山中央病院 消化器内科), 新開 泰司(社会保険 綜合病院 徳山中央病院 消化器内科), 斉藤 満(社会保険 綜合病院 徳山中央病院 消化器内科), 山下 武則(社会保険 徳山中央病院 放射線科) |
抄録 | 【症例1】60歳代男性、右季肋部痛を主訴にX年1月かかりつけ総合病院を受診し、造影CTで腹腔内出血と胃十二指腸動脈からアーケードにかけての仮性動脈瘤を指摘され、加療目的で当科救急搬送となった。血圧低下もあることから、緊急血管造影検査を施行した。造影で上腸間膜動脈の頭部の分枝に2箇所の仮性動脈瘤を認めコイル塞栓術を行った。その後、状態安定し第8病日に自宅退院、以降外来でフォローしているが再発は認めていない。【症例2】40歳代男性、心窩部痛、呼吸苦を主訴にX年7月当院に救急搬送された。造影CTで腹腔内出血、上腸間膜動脈背側にextravasationを認めたが、明らかな仮性動脈瘤は指摘できず入院加療とした。第5病日に出血性ショックを来たし、緊急造影CTで血腫の増大と造影剤の血腫内貯留を認め再出血と診断し、緊急血管造影施行した。上腸間膜動脈からの造影で第2空腸枝から出血を認め、コイル塞栓術を施行した。造影上、明らかな仮性動脈瘤は認めなかった。その後、再破裂や再出血なく第21病日に退院、以降外来でフォローしている。どちらの症例も炎症性基礎疾患なく、突発する腹腔内出血であり、血管造影で数珠状の狭窄と拡張を認め、分節性動脈中膜融解segmental arterial mediolysis(SAM)の可能性があることが示唆された。経カテーテル治療で加療できた症例を短期間に2例経験したことから、文献的考察を含め報告する。 |
索引用語 | 腹腔内出血, SAM |