セッション情報 中国支部専修医奨励賞(卒後3-5年迄)

タイトル SR17:

幽門狭窄を呈した胃異所性膵癌の一例

演者 熊谷 健(倉敷中央病院 消化器内科)
共同演者 松枝 和宏(倉敷中央病院 消化器内科), 辻川 尊之(倉敷中央病院 消化器内科), 三谷 洋介(倉敷中央病院 消化器内科), 杉浦 香織 (倉敷中央病院 消化器内科), 山崎 辰洋(倉敷中央病院 消化器内科), 古林 麻美(倉敷中央病院 消化器内科), 日野 真太郎(倉敷中央病院 消化器内科), 石田 悦嗣(倉敷中央病院 消化器内科), 毛利 裕一(倉敷中央病院 消化器内科), 山本 博(倉敷中央病院 消化器内科)
抄録 【症例】53歳女性【主訴】つかえ感、嘔吐【現病歴】1ヶ月前よりつかえ感と嘔吐が出現し前医でEGDを施行。幽門狭窄の診断で前医入院となった。十二指腸球部前壁にA1期の潰瘍を認めたが、生検では悪性を疑う所見を認めず、幽門輪狭窄に対してバルーン拡張術を施行された。当院MRIで幽門輪に3cm大の多血性結節を認め、精査加療目的に当科に紹介、入院とした。EGD下での生検やEUS-FNABでは、異型細胞を認めるものの確定診断には至らなかった。生検後に嘔吐を認め始めたため、幽門狭窄の再燃と判断し、外科転科ののち幽門側胃切除術+Roux-en-Y再建術を施行した。病理組織では癌化していない異所性膵組織と連続する高分化腺癌を認め、異所性膵から発生した胃異所性膵癌と思われた。【考察】幽門部粘膜下腫瘍の診断にはEUS-FNABが有用とされる。今回、我々は幽門狭窄を呈し術前診断に苦慮した異所性膵原発の腺癌の一例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。
索引用語 異所性膵, 幽門狭窄