セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 20:腹部CTにて非典型的な腹腔内播種所見を認めたGISTの1例 |
演者 | 河内 哲(岡山市立市民病院 内科) |
共同演者 | 西村 守(岡山市立市民病院 内科), 浜原 潤(岡山市立市民病院 内科), 大山 淳史(岡山市立市民病院 内科), 大西 理乃(岡山市立市民病院 内科), 佐藤 雄紀(岡山市立市民病院 内科), 湧田 暁子(岡山市立市民病院 内科), 狩山 和也(岡山市立市民病院 内科), 難波 次郎(岡山市立市民病院 内科), 羽井佐 茂(岡山市立市民病院 内科), 小田 和歌子(岡山市立市民病院 病理部) |
抄録 | 症例は64歳男性。高血圧で当院外来通院中であった。平成24年12月下旬より腹部膨満と嘔吐あり、発症1週間後に受診。外来にて腹部CT施行した所、腹腔内に多数の結節性病変と腹水を認め同日入院となった。入院時の血液検査では白血球は11000/μL、CRPも0.72mg/dLと軽度上昇、可溶性IL-2レセプターも1550U/mLと著明な上昇を認めた。腹水穿刺では淡血性の腹水を25ml認めた。癌性腹膜炎と考えられ、異型細胞も認められたものの原発は不明であった。翌日の上下部消化管内視鏡検査では明らかな腫瘍性病変は認めなかった。確定診断が得られなかったため第8病日に試験開腹下に腹膜から生検施行。病理診断にてC-kit及びDOG-1がびまん性に陽性となりGISTと診断された。腹膜播種あり手術適応はない為、確定診断後の第27病日よりイマチニブ400mg内服で治療開始、その後イマチニブの副作用や播種の増悪は認めず、腹部膨満感改善傾向にあった為第43病日に退院、以後外来にて治療継続中である。【考察】GIST(gastrointestinal stromal tumor)は主に消化管粘膜下腫瘍として発症することが多く、発見時もCTで腫瘤形成や、内視鏡検査で粘膜下の異常所見を認めることが多い。今回明らかな腫瘤形態を示さずにびまん性の腹膜播種形態で発症したGISTの1例を経験したので文献的考察を含め、報告する。 |
索引用語 | GIST, 腹膜播種 |