セッション情報 |
一般演題
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タイトル |
54:初回治療後約20年後に再燃を認めた自己免疫性肝炎の1例
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演者 |
陶山 和子(南部町国民健康保険西伯病院 内科) |
共同演者 |
宇田川 晃秀(南部町国民健康保険西伯病院 内科), 田村 矩章(南部町国民健康保険西伯病院 内科), 岡野 淳一(鳥取大学医学部 機能病態内科学) |
抄録 |
症例は80歳、女性。61歳時に肝障害を指摘、抗核抗体(ANA)x160、γグロブリン上昇および肝病理結果から自己免疫性肝炎(AIH)と診断し、プレドニゾロン、アザチオプリンを66歳まで投与した。その後AIHに対しては無治療とし、経過中有意な肝障害を認めなかった。ところが80歳時にAST 757IU/L、ALT 747IU/L、GGT 229IU/L、γグロブリン1.9 g/dL、ANA x80と肝障害の再燃を認めたため肝生検を再度施行、形質細胞浸潤を認め、AIHに矛盾しない所見であった。プレドニゾロン投与を再開したところ、肝障害は速やかに改善を認めた。合成ビタミンD製剤を肝障害増悪の88日前から開始したことや、IgM型単純ヘルペス(HSV)およびサイトメガロウイルス(CMV)抗体が陽性であったことから、薬物投与をトリガーとしてAIHが再燃し、HSVとCMV再活性化が肝障害を修飾した可能性があり、興味深い症例と思われた。 |
索引用語 |
自己免疫性肝炎, 高齢者 |