セッション情報 一般演題

タイトル 65:

生検で診断した肝pseudolymphomaの1例

演者 安部 真(岡山大学病院 消化器内科)
共同演者 中村 進一郎(岡山大学病院 消化器内科), 竹内 康人(岡山大学病院 消化器内科), 安中 哲也(岡山大学病院 消化器内科), 桑木 健志(岡山大学病院 消化器内科), 大西 秀樹(岡山大学病院 消化器内科), 池田 房雄(岡山大学病院 消化器内科), 白羽 秀則(岡山大学病院 消化器内科), 高木 章乃夫(岡山大学病院 消化器内科), 能祖 一裕(岡山大学病院 消化器内科), 山本 和秀(岡山大学病院 消化器内科)
抄録 【症例】41歳、女性【現病歴】平成24年8月に頸部リンパ節腫脹、倦怠感の精査目的に全身CT検査を施行され、肝S3に9mm大の低吸収域を認め、血管腫が疑われた。腹部USでは後方エコー増強を伴う境界明瞭な低エコー腫瘤として描出され、典型的な血管腫と異なることから、精査目的に当科紹介となった。【経過】血液検査に異常所見は認めず、各種腫瘍マーカーおよびウイルスマーカーは陰性であった。同年10月にEOB-MRIを施行し、T1強調画像では軽度低信号、T2強調画像では淡い高信号を認め、動脈相で辺縁にわずかに造影効果を認め、造影効果は肝細胞相まで遷延した。11月に施行したソナゾイドによる造影USでは、同病変は早期血管相で境界がやや不明瞭に染影の増強を認め、後期血管相で染影の低下を認め、Kupffer相では明瞭な欠損像として描出された。以上より転移性肝腫瘍、原発性悪性肝腫瘍等には典型的でなく、肝pseudolymphomaを疑い、確定診断目的の生検を勧めたが、一旦経過観察を希望された。平成25年1月、3月、6月にUSで経過観察を行ったが、腫瘍径の増大は認めなかったため、確定診断目的に同年8月に腹部エコー下に針生検を施行し、肝pseudolymphomaと判明した。以後経過観察を行っている。【考察】pseudolymphomaはリンパ球の反応性増殖による良性の結節性病変であるが、肝での報告は比較的まれである。画像所見において、超音波検査では低エコー結節で、CT検査では低吸収で造影早期相では濃染を認めることが多く、肝細胞癌や転移性肝腫瘍を否定できず肝切除が施行されることが多い。本症例は、慢性肝炎を認めず、画像所見で典型的な悪性腫瘍を示唆する所見に乏しかったことから、一定期間の経過観察を行い、腫瘍の増大を認めなかった。悪性腫瘍の可能性は低いと判断でき、針生検にて当疾患と診断し、手術を回避できた。同様な症例を認めた際には当疾患も念頭におき、一定期間慎重に経過観察の後に、生検により診断を試みることも検討すべきと考えられる。【結語】針生検で診断し、経過観察を行えた肝pseudolymphomaの1例を経験した。
索引用語 良性肝腫瘍, 偽リンパ腫