セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 37:Infliximab導入後に抗酸球増多を伴う肺病変が出現したUCの一例 |
演者 | 齊藤 俊介(福山市民病院 内科) |
共同演者 | 名和 徹(福山市民病院 内科), 友田 健(福山市民病院 内科), 藤澤 智雄(福山市民病院 内科), 濱本 博美(福山市民病院 内科), 植木 亨(福山市民病院 内科), 藪下 和久(福山市民病院 内科), 遠藤 久之(福山市民病院 腫瘍内科), 下江 俊成(福山市民病院 内科), 坂口 孝作(福山市民病院 内科) |
抄録 | 【症例】40歳代男性。【現病歴】2012年3月頃より血便と腹痛を自覚。自宅で経過見られていたが、徐々に出血量、排便回数も増加したため、6月21日当院初診となる。【経過】当院で施行した下部消化管内視鏡検査にて直腸からS状結腸にかけて易出血性で、白苔付着する血管透見低下した塑造粘膜を認め、潰瘍性大腸炎左側結腸炎型と診断した。当初5ASA製剤で加療するも症状改善なく、ステロイド、免疫抑制剤投与追加にて一時寛解を得た。しかしながら2012年11月より病状再燃したため12月に入院し、Infliximabを導入した。導入後より大腸炎症状は改善し、2回目投与後に退院となった。しかし退院前後より乾性夜間咳嗽が出現、当初は感染による咳嗽と考え、抗生剤投与されるも改善せず、さらに末梢血好酸球数の上昇を認めた。胸部CT、胸部レントゲン検査では両肺尖部にスリガラス陰影も認めた。薬剤による好酸球性肺炎を疑い、気管支鏡検査も施行したが、薬剤起因性肺炎を示す所見は認めなかった。その後は自覚症状、肺野陰影は自然軽快し、Infliximab投与継続しているが、呼吸器症状の悪化は見られていない。また大腸炎症状も寛解し、ステロイドも中止し現在経過観察中である。【考察】本症例はInfliximab導入後に薬剤起因性肺炎を疑う経過を認めたが、その後の精査にて否定。薬剤起因ではない過敏性肺臓炎と診断し、治療継続しえた症例であった。ステロイド抵抗性かつ免疫抑制剤無効の治療抵抗性UCに対して、当該薬剤の重要性を考慮して投与を継続することにより寛解導入し、さらにステロイドフリーでの寛解を維持しえた示唆に富む症例と考え、ここに報告する。 |
索引用語 | 潰瘍性大腸炎, インフリキシマブ |