セッション情報 | 一般演題(後期研修医) |
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タイトル | 33:ステント留置後の大腸癌に対する腹腔鏡下手術の短期成績の検討 |
演者 | 脇 悠平(愛媛県立中央病院) |
共同演者 | 徳田 和憲(愛媛県立中央病院), 發知 将規(愛媛県立中央病院), 古手川 洋志(愛媛県立中央病院), 吉山 広嗣(愛媛県立中央病院), 原田 雅光(愛媛県立中央病院), 河崎 秀樹(愛媛県立中央病院), 喜安 佳人(愛媛県立中央病院) |
抄録 | 【はじめに】2012年1月より大腸癌に対する大腸ステントが保険収載されたが、ステント留置後の腹腔鏡下大腸切除の安全性・妥当性に関しての報告は少ない。 【目的】ステント留置後の大腸癌に対する腹腔鏡下手術の短期成績に関して検討した。 【方法】2012年4月から2013年1月までの10ヵ月間で、大腸ステント留置後に腹腔鏡下手術を施行した左側結腸癌および直腸癌手術8例(S群)と腹腔鏡下左側結腸および直腸切除術42例(C群)を対象に、短期成績の比較検討を行った。 【成績】術前因子として性別、年齢、開腹歴の有無、腫瘍局在、p-Stage、type、T因子、N因子、M因子、Performance Status(PS)、ASA-PS、手術因子として、D郭清度、リンパ節郭清個数、転移個数、手術時間、出血量、術後食事開始日数、術後入院期間、開腹移行の有無、術後合併症に関して検討し、PSでは3以上がC群3例、S群3例で(p=0.015)、腫瘍径においても、中央値がC群30mm(8-90)、S群40mm(35-75)で(p=0.026)で有意差を認めた。また、開腹移行に関してはC群1例、S群2例(p=0.013)で有意差を認めた。また、有意差は認めないものの、M因子ではC群5例、S群3例(p=0.070)および郭清個数では中央値がそれぞれC群13.5個(3-33)、S群17.5個(12-43)で(p=0.083)S群に多い傾向を認めた。他、検討事項に有意差は認めなかった。 【結論】大腸癌に対する大腸ステント留置後の腹腔鏡下手術の短期成績は良好で、安全かつ妥当性のある治療手段と考えられた。しかし、S群では進行例が多く、本報告は症例数が少ないため、今後大腸ステント留置後の腹腔鏡下手術症例の蓄積を行い、ステント留置の安全性の確立と長期成績を含めたさらなる検討が望まれる。 |
索引用語 | 大腸ステント, 腹腔鏡下手術 |