セッション情報 一般演題

タイトル 26:

肝癌に対して経皮的ラジオ波焼灼療法(RFA)治療後、仮性動脈瘤を形成した維持透析患者の1例

演者 面家 敏宏(徳島県立中央病院 消化器内科)
共同演者 柴田 啓志(徳島県立中央病院 消化器内科), 高岡 慶史(徳島県立中央病院 消化器内科), 岡田 泰行(徳島県立中央病院 消化器内科), 浦田 真里(徳島県立中央病院 消化器内科), 北添 健一(徳島県立中央病院 消化器内科), 鈴木 康博(徳島県立中央病院 消化器内科), 中本 次郎(徳島県立中央病院 消化器内科), 青木 秀俊(徳島県立中央病院 消化器内科), 矢野 充保(徳島県立中央病院 消化器内科)
抄録 肝癌に対するRFA後、早期に仮性動脈瘤を形成し、経カテーテル的動脈塞栓術(TAE)により治療した症例を経験したので報告する。症例は、76歳 男性。慢性腎不全で維持透析中。既往歴として2002年、大腸癌で手術施行されている。2012年10月の定期検診で、肝右葉に腫瘍を認め、CT、MRIを行ったが確定診断困難であり、2013年1月、精査加療目的で当科紹介となった。HBs Ag(-)、HCV Ab(-)、CEA 26.2、CA19-9 3.6、AFP 2.1、PIVKA 19、CTでは、S8に腺癌にcompatibleな画像所見を認めた。転移性肝癌を疑い、GF、CF、胸部CTを行ったが原発巣を認めなかった。切除を勧めたが承諾が得られず、2月17日、人工胸水併用RFAと腫瘍生検を行った。RFA後、焼灼良好で、生検では、Adenocarcinomaを認めた。4月1日、follow up CTで、凝固壊死した領域に13mm大の早期濃染を認め、カラードプラ法にて動脈血流を確認した。RFA後の仮性動脈瘤と診断し、4月10日、NBCA-LipにてTAEを行い、血流は認めなくなった。経皮的な超音波ガイド下穿刺処置の合併症として、仮性動脈瘤の報告が認められるが、経皮経肝胆道ドレナージ(PTBD)後の報告が多く、肝癌に対するRFA後は、春日井らが、本邦では、2614例中1例、0.04%と報告している。医原性を含めた外傷性の動脈瘤では、85.7%と非常に高い破裂の頻度が報告されており、未破裂で診断された場合、積極的に治療対象とするべきであると考えられ報告した。
索引用語 RFA, 動脈瘤