セッション情報 一般演題(後期研修医)

タイトル 16:

巨大脾類表皮嚢胞の1例

演者 松本 早代(麻植協同病院 消化器科)
共同演者 森 俊文(麻植協同病院 消化器科), 井本 佳孝(麻植協同病院 消化器科), 四宮 寛彦(麻植協同病院 消化器科), 和田 哲(麻植協同病院 消化器科)
抄録 脾嚢胞は、近年の画像診断の進歩によりその報告例は増加しているが、未だ比較的稀な疾患である。今回われわれは、肝障害を主訴に来院し、診断治療された巨大脾類表皮嚢胞の1例を経験したので、文献的考察を加えて報告する。症例は30歳の女性。平成24年7月の検診にて肝障害を指摘され、9月上旬に精査および加療目的で当科に受診した。腹部超音波検査、CTおよびMRI検査にて肝全体に脂肪沈着を認めたが、その際、偶然に脾門部に石灰化を伴った巨大な嚢胞性腫瘍を認めた。腹部症状はなく、また明らかな悪性所見は認めなかったが、巨大な腫瘍のため破裂の可能性もあることから、脾摘術を施行した。摘出標本では約20cmの単一の嚢胞であり、その内容はチョコレート膿瘍状の液体であった。病理組織検査では、腫瘍内腔は扁平上皮に覆われており、類上皮嚢胞と診断した。術後経過は順調で、13日目に退院となった。
索引用語 脾嚢胞, 脾類表皮嚢胞