セッション情報 | シンポジウム2「消化管疾患領域における診療の現状と展望」 |
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タイトル | S2-11:腹腔鏡下横行結腸癌手術におけるVolume Rendering Simulationによる安全・確実なリンパ節郭清の工夫 |
演者 | 近清 素也(徳島大学 消化器・移植外科) |
共同演者 | 島田 光生(徳島大学 消化器・移植外科), 栗田 信浩(徳島大学 消化器・移植外科), 岩田 貴(徳島大学 消化器・移植外科), 佐藤 宏彦(徳島大学 消化器・移植外科), 吉川 幸造(徳島大学 消化器・移植外科), 東島 潤(徳島大学 消化器・移植外科), 宮谷 知彦(徳島大学 消化器・移植外科), 柏原 秀也(徳島大学 消化器・移植外科), 高須 千絵(徳島大学 消化器・移植外科), 松本 規子(徳島大学 消化器・移植外科) |
抄録 | [はじめに]術前シミュレーションを術者が自ら容易に行えるPACSにおける3D画像データ配信システムを利用したVolume Rendering Simulationによる血流を意識した腹腔鏡下結腸癌手術を行ってきたので、その成績と我々が行っている手技を示す。[対象・方法]中結腸静脈領域の腹腔鏡下大腸癌手術を施行した36例を対象とした。 MDCTからVolume Rendering画像を作成し、中結腸静脈の分岐形態を術前にSimulationした。 手術時間をMDCT導入前後で比較した(導入前5例、導入後31例)。[結果]中結腸静脈はSMVに流入するtype Aが94%、胃結腸静脈管に流入するtype Bが6%であった。 手術時間は導入前236±42min vs 導入後217±32minで有意に短縮していた。出血量は導入前48±8ml vs 導入後12±5mlで有意に減少していた。[手術手技]1.内側アプローチで十二指腸をメルクマールにSMVを露出。2.SMAを露出して中結腸動脈を処理し、D3郭清。3.Volume Rendering画像による中結腸静脈周囲の分岐形態にあわせて静脈を処理。4.頭側へさらに剥離して膵下縁を確認。5.頭側のポートから外側アプローチして授動終了。[まとめ]通常の3D画像では失われるデータが多く細い静脈の分岐や走行を確認することが困難であるが、腹腔鏡下大腸癌手術においてVolume Rendering画像は血管処理を安全に行うことを可能とし、術前Simulationとして有用である。 |
索引用語 | 術前シミュレーション, 腹腔鏡下大腸切除術 |