セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 08:虚血性小腸炎によるイレウスの1例 |
演者 | 神野 有子(香川労災病院 内科) |
共同演者 | 井上 秀幸(香川労災病院 内科), 山名 浩喜(香川労災病院 内科), 藤田 直樹(香川労災病院 内科), 千代 大翔(香川労災病院 内科), 冨田 悠介(香川労災病院 内科), 西 理子(香川労災病院 内科), 吉武 晃(香川労災病院 内科), 貴志 美紀(香川労災病院 外科), 谷口 文崇(香川労災病院 外科), 渡辺 信之(香川労災病院 外科), 守都 敏晃(香川労災病院 病理科), 溝渕 光一(香川労災病院 病理科), 影山 淳一(香川労災病院 放射線科) |
抄録 | 症例は80歳代,男性.左下腹部痛精査目的に近医より紹介受診された.前医の腹部CT検査にて小腸イレウスを認めイレウス管を挿入した.その後,腹部症状の改善はみられず疼痛も増強してきたためCT検査を行ったところ,造影剤の腹腔内への漏出を認めた.小腸穿孔と診断し緊急手術を施行した.開腹所見では小腸狭窄部位は4cm程度あり,周囲と癒着があったため剥離し,小腸部分切除術を施行した.病理組織検査では,全層性の線維化と壁肥厚,リンパ球や形質細胞を中心とした炎症細胞浸潤を認めており,虚血性小腸炎と診断した.術後は誤嚥性肺炎を繰り返したが改善したため転院となった.転院後4日目に右下腹部痛が出現したため,腹部CT検査を行ったところfree airを認め,小腸穿孔による腹膜炎疑いで再度紹介受診された.緊急手術を施行したところ小腸の一部が非常に硬く炎症高度な部位があり原因部位と考えられた.上行結腸にも炎症の波及がみられたため小腸含め右半結腸切除術が施行された.小腸虚血性変化によるイレウス症例は比較的まれな疾患であり,今回我々はイレウスをきたした特発性虚血性小腸炎を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する. |
索引用語 | 虚血性小腸炎, イレウス |