セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 08:ヘリコバクター・ピロリの一次除菌によると思われるアナフィラキシー・ショックの1例 |
演者 | 田中 良憲(松山市民病院) |
共同演者 | 小田 眞由(松山市民病院), 今村 良樹(松山市民病院), 小川 明子(松山市民病院), 神野 亜希子(松山市民病院), 野村 佳克(松山市民病院), 西山 麻里(松山市民病院), 木阪 吉保(松山市民病院), 村上 信三(松山市民病院), 水上 祐治(松山市民病院) |
抄録 | 症例は60歳代男性。生来健康であった。これまでに薬物アレルギー・食物アレルギー・アレルギー疾患などはなかった。今回腹部不快感に対して上部消化管内視鏡施行。萎縮性胃炎を認めた。血清ヘリコバクター・ピロリ抗体陽性であったため、ランソプラゾール・クラリスロマイシン・アモキシシリンによる一次除菌を施行した。初回内服10分後に強い悪来院時寒と気分不良が出現した。全身の発赤、四肢の冷汗、呼吸苦出現したため当院外来受診。血圧134/60mmHg、HR 113/分、SpO2 83%であった。来院時も悪寒が続き、全身の発赤・発汗が続いていた。問診にて明らかなその他の内服薬もなく、いつもと変わった食事もされていなかった。その他にも明らかに原因となるものを指摘できず。薬剤性のアナフィラキシー・ショックであるとかんがえられた。ルート確保し、酸素・ステロイド・抗ヒスタミン剤の投与を行った。これらの処置により悪寒が軽減し・バイタルも安定してきたことを確認し、入院経過観察を行った。入院当日、徐々に発赤は改善傾向。悪寒や呼吸苦・全身倦怠感も改善し、自覚症状はほぼ消失した。翌日には全身状態もほぼ改善認めたため食事を開始。その後も特に問題なかったためその翌日退院となった。その後外来で施行されたDLSTでは上記3剤とも陰性であった。薬剤によるアナフィラキシーショックはアモキシシリンなどのペニシリン系抗生剤が比較的有名である。今年の春からヘリコバクターピロリに対する除菌療法の適応が拡大されており、処方頻度が増えてきている。まアナフィラキシーショック以外にも副作用が報告されており、今後も注意を要すると考えられた。文献的考察も含めて報告する。 |
索引用語 | ヘリコバクターピロリ, アナフィラキシーショック |