セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 32:Repeat TAE後、everolimusを導入した膵神経内分泌腫瘍の2例 |
演者 | 浅木 彰則(国立病院機構 四国がんセンター 消化器内科) |
共同演者 | 日野 佳織(国立病院機構 四国がんセンター 消化器内科), 上杉 和寛(国立病院機構 四国がんセンター 消化器内科), 西出 憲史(国立病院機構 四国がんセンター 消化器内科), 松本 俊彦(国立病院機構 四国がんセンター 消化器内科), 梶原 猛史(国立病院機構 四国がんセンター 消化器内科), 仁科 智裕(国立病院機構 四国がんセンター 消化器内科), 堀 伸一郎(国立病院機構 四国がんセンター 消化器内科), 寺尾 正子(国立病院機構 四国がんセンター 消化器内科), 灘野 成人(国立病院機構 四国がんセンター 消化器内科), 井口 東郎(国立病院機構 四国がんセンター 消化器内科) |
抄録 | 【症例1】60歳代 男性、2007年に膵尾部に6.8cm大の腫瘍を指摘され当院紹介となり、膵体尾部切除を施行した。病理はWell-differentiated endocrine carcinoma:pT4N0M0 pStage4A (規約)、Ki67指数は8%でWHO分類2010ではNET G2。2009年に肝転移再発を認めTAEを開始。2012年までに計9回のTAEを行った。しかし、腫瘍が多発増大しTAE限界と判断し、2012年3月よりeverolimusを開始した。2週間目にGrade2の口内炎のため休薬後10mg から5mgに減量した。またHbA1cが8.4%→9.6%に悪化した。開始後2ヶ月のCTにてGrade1の間質性肺炎あったが休薬にて改善。その後も間質性肺炎を繰り返したがステロイドを使用することなく外来で対応可能であった。病変は増大、縮小が混在するも17ヶ月間、画像上SDを維持している。仕事を続けながら現在も治療を継続している。【症例2】60歳代 男性、2005年に膵尾部に10 cm大の腫瘍を指摘され当院紹介となり、膵体尾部切除を施行した。病理はWell-differentiated endocrine carcinoma:pT4N1M0 pStage4A(規約)、Ki67指数は5%でWHO分類2010ではNET G2。2011年にPET-CTで肝転移再発を指摘。2013年までに計8回のTAEを行った。腫瘍増大傾向で、造影剤による遅発性アレルギーの出現も認めたため2013年4月よりeverolimusを開始した。10mgで開始したが、発熱のため5mgに減量した。内服開始1ヶ月後の単純CTでは腫瘍は軽度縮小しておりNSEは258→15.9 ng/mlと低下した。しかしGrade2の間質性肺炎、糖尿病の悪化(HbA1c 7.1%→10.5%)のため休薬後5mg隔日で継続をしている。病変は、単純CTでの評価ではあるが休薬中に一旦増大したものの再開後、縮小傾向にある。【まとめ】自験例でTAEを約7年間、繰り返しているslow growingな症例もあり、治療法の選択や切り替えの時期についてはさらなる症例の集積が必要であるが、今回経験した2例は長期間TAEを繰り返して不応となった後、everolimusにより腫瘍が縮小したと考えられた。また2例とも有害事象を認めたが外来で対応可能であった。 |
索引用語 | 膵神経内分泌腫瘍, everolimus |