セッション情報 ビデオシンポジウム「消化器領域の診断と治療における新展開」

タイトル VS-12:

侵襲の少ない左橈骨穿刺によるAngio-CTと仮想超音波の組み合わせによる新しいRFA前のシミュレーション方法

演者 小川 力(高松赤十字病院 消化器内科)
共同演者 森岡 弓子(高松赤十字病院 消化器内科), 野田 晃世(高松赤十字病院 消化器内科), 荒澤 壮一(高松赤十字病院 消化器内科), 出田 雅子(高松赤十字病院 消化器内科), 宮本 由貴子(高松赤十字病院 消化器内科), 石川 哲朗(高松赤十字病院 消化器内科), 松中 寿浩(高松赤十字病院 消化器内科), 玉置 敬之(高松赤十字病院 消化器内科), 柴峠 光成(高松赤十字病院 消化器内科), 石川 順英(高松赤十字病院 消化器内科), 廣瀬 哲朗(高松赤十字病院 消化器外科), 西平 友彦(高松赤十字病院 消化器外科), 嶋田 俊秀(高松赤十字病院 検査部), 荻野 哲朗(高松赤十字病院 病理科部), 工藤 正俊(近畿大学医学部 消化器内科)
抄録 HCCの治療としてRFAが占める割合は大きいが、一方でRFA治療の場合は腫瘍と肝静脈、門脈との位置関係の把握の認識に難渋することもあり、またその穿刺ライン、焼灼範囲のシミュレーションを術者が他のDrと共有することは困難である。今回我々はVINCENTのアプリケーションである仮想超音波ソフトを用いて上記の問題点を解決したため報告する。まず仮想超音波ソフトで腫瘍と血管との位置を確認し、腫瘍がグリソンに近い場合は胆管の走行も確認し、合併症が少ないと考えられる肋間でのプローブの位置を術前に把握することを行った。続いて実際の超音波の画面で予想される穿刺ラインを腫瘍から肝表面まで連続画面で確認し、円形に焼灼されるCool-tipの焼灼範囲を予想したうえで、焼灼範囲内にグリソンが含まれていないことを確認するシミュレーションを行った。次に実際のRFAの際は、リアルタイム性に優れたナビゲーションシステム(LOGIQ E9のV-NAVIまたはAscendusのRVS)を用いて腹部超音波検査で確認を行い、可能な限りシミュレーション通りのラインでの焼灼を試み治療を行い、これまで重篤な出血、Biloma等の合併症は経験していない。上記の仮想超音波ソフトを用いたシミュレーションは5分ほどで可能なため非常に有用と考えれ、実際の動画を供覧し報告する。また通常のdynamic CTより、より明瞭で末梢までのグリソンの描出が可能なCT-Angio(CTHA、CTAP)をRFA症例の大部分に施行しているが、Angioの侵襲が少なく、術後の安静が不要な左橈骨穿刺を当院では行っているため、その方法もビデオにて供覧する。
索引用語 HCC, VINCENT