セッション情報 一般演題(公募)

タイトル 072:

抗生剤動注療法が奏功した胆道再建後多発肝膿瘍の1例

演者 福富  章悟(朝倉医師会病院外科)
共同演者 島  一郎(朝倉医師会病院外科), 真栄城 兼誉(朝倉医師会病院外科), 今村 真大(朝倉医師会病院外科), 篠崎 広嗣(朝倉医師会病院外科), 鈴木 稔(朝倉医師会病院外科), 末次 理成(朝倉医師会病院内科), 馬場 真二(朝倉医師会病院内科), 矢野 徹(朝倉医師会病院内科), 田口 順(朝倉医師会病院内科), 梶原 雅彦(朝倉医師会病院内科), 石井 邦英(朝倉医師会病院内科), 上野 隆登(朝倉医師会病院内科), 白水 和雄(久留米大学外科学講座)
抄録 総胆管十二指腸吻合術後の多発性肝膿瘍に対し抗生剤動注療法が奏功した1例を経験したので報告する。症例は77歳、女性で総胆管結石による胆管炎にて当院内科入院となった。胆管蛇行が強く内視鏡的乳頭切開術が困難で、また傍乳頭に比較的大きな憩室も認められたため1ヶ月後に外科紹介となった。開腹により総胆管を切開・切石、胆嚢は蓄膿症の状態で、胆嚢を切除し、総胆管十二指腸端側吻合を行った。退院後発熱を認め再来受診、CT検査にて多発性肝膿瘍と診断され再入院となった。経静脈的に抗生剤を投与するも発熱持続、経皮的穿刺ドレナージは困難であったため上腕動脈よりアンスロンPUカテーテルを挿入し、側孔を総肝動脈、右肝動脈に合わせ留置、抗生剤の動注療法を開始した。翌日より速やかに解熱し、炎症反応も改善、5日間投与後に抜挙した。多発肝膿瘍の治療選択肢の一つとして抗生剤動注療法も重要と考えられたので、若干の文献的考察を加えて報告する。
索引用語 多発肝膿瘍, 抗生剤動注療法