セッション情報 |
ジウシンポム6「腹腔鏡下胆嚢摘出術の現状と問題点」
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タイトル |
S6-12:単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術における完遂可能予測因子の解析
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演者 |
佐藤 典宏(産業医科大学第一外科) |
共同演者 |
柴尾 和徳(産業医科大学第一外科), 森 泰寿(産業医科大学第一外科), 田村 利尚(産業医科大学第一外科), 皆川 紀剛(産業医科大学第一外科), 日暮 愛一郎(産業医科大学第一外科), 山口 幸二(産業医科大学第一外科) |
抄録 |
【背景】近年、単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術(TANKOラパ胆)の低侵襲性および整容面における有用性が認められ、多くの施設で行われるようになってきた。一方その適応拡大に伴い、癒着や炎症など様々な因子により単孔での完遂が不可能な症例も経験される。今回、TANKOラパ胆における完遂可能予測因子について解析した。【対象と方法】対象は2009年9月から2012年7月までに当科でTANKOラパ胆を試みた胆嚢疾患220例。単孔にて完遂可能であった症例(単孔完遂群)と追加のポートあるいは開腹移行が必要であった症例(ポート追加/開腹移行群)に分け、以下の20の術前因子について単変量解析および多変量解析を用いて比較検討した:年齢、性別、体格指数(BMI)、ASA(米国麻酔学会)術前評価スコア、合併症、糖尿病、開腹手術の既往、上腹部開腹手術の既往、急性胆嚢炎、術者(レジデントvsスタッフ)、術前WBC、T.Bil、D.Bil、AST、ALT、ALP、gamma-GTP、BUN、クレアチニン、CRP。【結果】単孔完遂群186例(85%)、ポート追加/開腹移行群34例(15%)であった。単変量解析では、両群間で有意差を認めた因子は性別、BMI、糖尿病、WBC、T.Bil、D.Bil、CRP、急性胆嚢炎であった。多変量解析では、性別(女性、P=0.04)、BMI(低、P=0.006)、および急性胆嚢炎(なし、P<0.0001)が単孔完遂を予測する独立した因子であった。【結語】女性、低BMI、および急性胆嚢炎のない症例では、単孔による胆摘完遂の可能性が高まる。したがって、これらの因子を術前に評価することは、TANKOラパ胆の適応判断や患者へのリスク/利点の説明に有用であると考えられた。 |
索引用語 |
単孔式, 腹腔鏡下胆嚢摘出術 |