セッション情報 シンポジウム2「炎症性腸疾患診療の現状」

タイトル S2-02:

潰瘍性大腸炎治療における5-ASAの最適化、最大化の実際

演者 石田 哲也(大分赤十字病院 消化器内科)
共同演者 永松 秀康(大分赤十字病院 消化器内科), 上尾 哲也(大分赤十字病院 消化器内科), 高橋 健(大分赤十字病院 消化器内科), 成田 竜一(大分赤十字病院 消化器内科), 占部 正喜(大分赤十字病院 消化器内科), 柳井 優香(大分赤十字病院 消化器内科), 都甲 和美(大分赤十字病院 消化器内科)
抄録 [緒言] 潰瘍性大腸炎(UC)患者は急増しているがその多くは軽症 中等症で9割を超える。軽症、中等症のUC患者の治療において5-ASAの最適化、最大化が重要である。当科での経験を報告する [対象と方法] 対象は5-ASA製剤を低容量で寛解維持療法中に再燃した軽症から中等症のUC患者である。ペンタサは4g/日、アサコールは3.6g/日に増量しその有効性を評価した。ステロイド剤、免疫調整剤、生物学的製剤、注腸整剤を投与中、CAP治療中の患者は除外した。病状の評価としてpartial DAIを用いた。従来のUC-DAI(Sutherland Index)のうち 内視鏡スコアを除いたものである。治療前と5-ASA増量後8週後に評価した。[成績] ペンタサ:寛解:50%(10/20), 改善:25%(5/20) 無効:25%(5/20), 寛解と改善を合わせた有効率:75%(15/20)。アサコール:寛解:35%(6/17), 改善:35%(6/17) 無効:30%(5/17), 寛解と改善を合わせた有効率:70%(6/17)。対象を中等症に限ると有効率:ペンタサ;67%(10/15), アサコール;67%(10/15)、副作用はペンタサ1例(頭痛)、アサコール1例(全身倦怠感)[考案] 5-ASA治療の最適化、最大化は実地臨床において必須の治療法と思われた。
索引用語 潰瘍性大腸炎, 5-ASA