セッション情報 一般演題(公募)

タイトル 147:

当院におけるヘリコバクターピロリ除菌治療の現状 ~過去5年間の検討~

演者 遠藤 広貴(済生会唐津病院 内科・消化器センター)
共同演者 白井 慎平(済生会唐津病院 内科・消化器センター), 樋高 秀憲(済生会唐津病院 内科・消化器センター), 中野 良(済生会唐津病院 内科・消化器センター), 萬年 孝太郎(萬年内科), 川崎 淳司(済生会唐津病院 外科・消化器センター), 宮崎 充啓(済生会唐津病院 外科・消化器センター), 柳田 公彦(済生会唐津病院 内科・消化器センター), 千布 裕(済生会唐津病院 内科)
抄録 【背景と方法】ヘリコバクターピロリ(以下ピロリ)除菌が保険適応になって約12年経過し、さらに平成25年2月にはピロリ感染胃炎に対する除菌の保険適応が追加承認され、今後ピロリ菌を起因とする疾患や胃癌発生の抑制などが期待されている。そこで今回我々は当院における近年のピロリ除菌治療の評価のために、2007年1月から2011年12月までの5年間の治療完遂し除菌後の判定をしえた計456症例(平均年齢55.8歳、男性303例、女性153例)につき、1.除菌率と年次変化、2.PPI薬剤別の除菌率、3.乳酸菌製剤併用有無別除菌率、4.喫煙有無別除菌率、5.飲酒有無別除菌率、6.除菌後の胃・十二指腸潰瘍再発率、7.副作用の発現率等について検討した。
【結果】1.ピロリ除菌率は全体で 81%、一次 80%、二次 86%であった。この5年間では、一次除菌率は 80%程度で推移し、除菌率の低下は認めていない。2.PPI薬剤別の除菌率に有意差はなかった。3.除菌中の乳酸菌製剤の併用は除菌率にほぼ影響しない。4.5.除菌率に対する 喫煙、飲酒 の影響は全体ではほぼ認めないが、二次除菌は、禁煙・禁酒したほうが除菌率は高い傾向にある。6.ピロリ除菌により、胃・十二指腸潰瘍の再発は減少した。7.副作用は主に下痢を4.8%に認めたが、重篤なものは観察期間にはなかった。
【まとめ】当院における過去5年間のピロリ除菌治療の現状を調査した。これらの結果を参考にして、今後の除菌治療を行いたい。
索引用語 ヘリコバクター・ピロリ除菌, 除菌率