セッション情報 | 一般演題(公募) |
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タイトル | 128:副乳頭近傍原発性十二指腸癌術後に判明した胆管末端adenomyomatous hyperplasiaの1例 |
演者 | 福島 真典(長崎県五島中央病院 内科) |
共同演者 | 橋本 敏章(長崎県五島中央病院 外科), 吉川 大介(長崎県五島中央病院 内科), 岡本 健太(長崎県五島中央病院 内科), 大場 一生(長崎県五島中央病院 内科), 川上 悠介(長崎県五島中央病院 外科), 北島 正親(長崎県五島中央病院 外科), 古井 純一郎(長崎県五島中央病院 外科), 伊藤 裕司(純真学園大学保健医療学部 医療工学科), 神田 哲郎(長崎県五島中央病院 内科) |
抄録 | 症例は84歳女性。貧血・便潜血陽性の精査目的に当院内科紹介となった。上部消化管内視鏡検査にて十二指腸下行部の副乳頭部に20mm大、易出血性の隆起性病変あり。生検にてGroup5(高分化腺癌)と診断された。腹部CTでは総胆管は下部で拡張しており十二指腸副乳頭部の腫瘍による胆管浸潤が疑われた。腹腔内のリンパ節や他臓器への転移は認めなかった。EUSでは腫瘍部の4層は保たれており粘膜下層までの深達度と思われ、胆管浸潤は否定的であった。ERCPでも総胆管の拡張は認めるがVater乳頭部に異常なく、胆管壁の不整なし。副膵管への浸潤も明らかではなかった。以上の結果より、十二指腸副乳頭部癌の術前診断で、幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を施行した。術後標本では腫瘍に覆い隠されるように副乳頭の存在が確認された。病理組織所見では副乳頭原発ではなく、近傍の十二指腸粘膜から発生した原発性十二指腸癌であり、深達度は粘膜下層、脈管侵襲は認めなかった。またVater乳頭部は腫大あり、腺管と平滑筋の増生を認めた。異型性は認めず、adenomyomatous hyperplasiaと診断し、これが総胆管拡張の原因と考えられた。術後3年経過するが現在のところ再発なく経過している。胆管・乳頭部に発生するadenomyomatous hyperplasiaはまれであり、現在までに70例程度の報告があるに過ぎない。今回われわれは、副乳頭部近傍原発性十二指腸癌の手術後の検索で判明した胆管末端のadenomyomatous hyperplasiaの1例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する。 |
索引用語 | adenomyomatous hyperplasia, 十二指腸癌 |