セッション情報 |
研修医発表(卒後2年迄)
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タイトル |
研36:急性胆管炎に対し直視鏡を用いて経胃瘻的にERCP・ESTおよび採石を施行しえた一例
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演者 |
武末 美幸(北九州総合病院消化器内科) |
共同演者 |
黒瀬 龍彦(北九州総合病院消化器内科), 木原 康之(北九州総合病院消化器内科), 永田 直幹(北九州総合病院総合外科) |
抄録 |
急性胆管炎に対し直視鏡を用いて経胃瘻的にERCP・ESTおよび採石を施行しえた一例北九州総合病院 消化器内科 武末美幸 黒瀬龍彦 木原康之 同総合外科 永田直幹症例は92歳、男性。2010年に脳梗塞で片麻痺、嚥下障害を発症し胃瘻が造設されている。2011年12月8日に嘔吐・呼吸苦・酸素化低下を主訴に当院救急外来受診、血液検査で直接ビリルビン優位のビリルビン上昇、肝・胆道系酵素、炎症反応の上昇を認めた。腹部CTで総胆管結石、胆嚢腫大、壁肥厚、胆嚢周囲の脂肪織濃度の上昇を認めた。また、Reynoldsの5徴を満たし急性化膿性胆管炎の診断でICU入室、抗生剤での加療を開始した。入院翌日の経口ERCP施行したものの、胃瘻増設後による可動性不良にて幽門輪が正面視できず不成功に終わった。そのため後日、入院12日目に胃瘻孔から直視鏡を用いてERCPを施行、仰臥位で総胆管結石の排石、胆管ステント挿管を施行しえた。さらに入院19日目に残石に対して経胃瘻的に排石を行った。その後は良好に経過し退院し、定期胃瘻交換で当院外来通院しており、胆管炎の再燃認めず経過している。今回経験した胃瘻孔よりのERCP・EST・および採石は通常のERCP・EST等の胆道ドレナージが困難な際の有効な手技と考えられるため、若干の文献的考察を加えて報告する。 |
索引用語 |
胃瘻, 総胆管結石 |