セッション情報 | 研修医発表(卒後2年迄) |
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タイトル | 研55:術前診断が困難であった肝Angiomyolipomaの1例 |
演者 | 田丸 満智子(国立病院機構 長崎医療センター 外科) |
共同演者 | 蒲原 行雄(国立病院機構 長崎医療センター 外科), 平山 昂仙(国立病院機構 長崎医療センター 外科), 野中 隆(国立病院機構 長崎医療センター 外科), 渡海 由貴子(国立病院機構 長崎医療センター 外科), 徳永 隆幸(国立病院機構 長崎医療センター 外科), 遠山 啓亮(国立病院機構 長崎医療センター 外科), 北島 知夫(国立病院機構 長崎医療センター 外科), 原口 正史(国立病院機構 長崎医療センター 外科), 前田 茂人(国立病院機構 長崎医療センター 外科), 永田 康浩(国立病院機構 長崎医療センター 外科), 佐々木 龍(国立病院機構 長崎医療センター 外科DELIMITER国立病院機構 長崎医療センター 肝臓内科), 阿比留 正剛(国立病院機構 長崎医療センター 肝臓内科), 八橋 弘(国立病院機構 長崎医療センター 肝臓内科), 伊東 正博(国立病院機構 長崎医療センター 臨床検査科), 藤岡 ひかる(国立病院機構 長崎医療センター 外科) |
抄録 | Angiomyolipomaは肝原発性腫瘍としては稀な疾患で特徴的な所見も少ない。若年女性に発生し診断に苦慮した1例を経験したので報告する。症例は20歳代女性。増大傾向を認める肝S6の腫瘤性病変にて当院紹介となった。肝炎ウイルス感染や経口避妊薬の服用歴はなかった。腹部造影CT検査では、径4cmの多血性腫瘍であったが造影剤のwashoutやpoolingはなく、EOB-MRIで肝細胞相に欠損像を認めた。肝細胞癌等の悪性腫瘍を否定できないため、肝後区域切除術を施行した。腫瘍は柔らかく、肝切除時の血流遮断で縮小、虚脱した。病理組織検査では、紡錘形の平滑筋細胞と血管増生および血球細胞の集簇を認めた。最終診断は脂肪成分に乏しいangiomyolipomaであった。本症は全身のどこにでも発生しうる過誤腫であり、腎が好発臓器として知られている。脂肪成分の増加を伴う場合はMRI等で診断されることもあるが、血管筋成分が主な場合は他の腫瘍との画像上の鑑別診断が困難なことが多い。若干の文献的考察を加え報告する。 |
索引用語 | Angiomyolipoma, 若年肝腫瘍 |