セッション情報 一般演題(公募)

タイトル 065:

IFNβ+Ribavirin併用療法再燃後にIFNβ少量長期投与が著効した慢性C型肝炎の一例

演者 織部 淳哉(大分大学消化器内科)
共同演者 清家 正隆(大分大学消化器内科), 本田 浩一(大分大学消化器内科), 岩尾 正雄(大分大学消化器内科), 正 宏樹(大分大学消化器内科), 吉原 光江(大分大学消化器内科), 西村 順子(大分大学消化器内科), 遠藤 美月(大分大学消化器内科), 首藤 能弘(大分循環器病院消化器内科), 高橋 祐幸(大分循環器病院消化器内科), 森 哲(大分循環器病院消化器内科), 村上 和成(大分大学消化器内科)
抄録 症例は50歳代、男性。平成20年検診でHCV抗体陽性を指摘された。同年7月に当科初診、血液検査でHCVは2a型、高ウイルス量であり、IFN導入目的で9月16日当科1回目入院となった。肝生検施行後、PEG-IFNα2b100μgとリバビリン800mgの投与が開始となった。その後外来で投与継続したが、好中球、血小板の減少があり、インターフェロンの減量が必要だった。全身倦怠感、易疲労感などの副症状と血球減少のため十分な量のIFN投与ができず、治療開始16週の時点でHCVは陰性化しなかった。PEG-IFN、リバビリンは平成21年1月22日で中止して、2月25日からIFNβ6MU 単独投与が開始となった。投与開始1週間でHCVは陰性化したため8週間連日投与して終了した。しかし、1か月後にHCVの再燃が認められた。同年8月27日からIFNβ6MU単独投与を再開、4週間連日投与して、その後は週3回投与した。11月14日からはリバビリン40mgの併用を開始、11月19日にはHCVは陰性化した。平成22年11月4日まで投与を継続して、投与中HCVは陰性化していたが、投与終了1か月後に再燃した。平成23年1月には肝酵素が上昇したためHCVのリバウンドを考え、IFNβ6MU週2回の少量長期投与を開始した。開始1か月後には肝酵素は改善、HCVは再び陰性化して、その後も陰性が持続した。平成24年5月22日に投与終了したが、その後SVRとなった。IFNβ、リバビリン併用療法で再燃したものの、その後タイミングを考え開始した少量長期投与が有効であったと考えられた。IFN投与において示唆に富む症例と考えられ報告する。
索引用語 インターフェロン, 少量長期