セッション情報 一般演題(公募)

タイトル 032:

十二指腸に発生した孤立性Peutz-Jeghers型ポリープの1例

演者 村岡 正武(消化器)
共同演者 江口 洋之(消化器), 宇土 翔(消化器), 井戸 佑美(消化器), 鈴木 博子(消化器), 齊藤 宏和(消化器), 糸島 尚(消化器), 藤山 俊一郎(消化器), 須古 信一郎(消化器), 塩屋 公孝(消化器), 吉田 健一(消化器), 上原 正義(消化器), 神尾 多喜浩(済生会熊本病院中央検査部), 今村 治男(消化器)
抄録 症例は81歳、男性。近医で上部消化管内視鏡検査を施行し十二指腸ポリープを認めたため当院へ紹介となった。当院で検査したところ十二指腸球部に長径20mmの有茎性ポリープを認めた。頭部の色調は周囲粘膜と同色調で、分葉結節状であり、びらんや潰瘍は認めなかった。茎部は細く4mm程度で、基部に粘膜の集中などはなかった。ポリペクトミーを施行した。病理学検査では腺上皮の過形成と粘膜筋板の樹枝状増生を認めPeutz-Jeghers型ポリープ(以下P-J型ポリープとする)と診断された。腺上皮に異型はなく悪性像は認めなかった。また、消化管ポリポーシスの家族歴や皮膚・粘膜の色素沈着がなく,小腸造影検査や大腸内視鏡検査でその他の消化管にポリープのないことから孤立性P-J型ポリープと診断した。須田らによると、P-J症候群ではポリープが胃、小腸、大腸に多発するのに対し、孤立性P-J型ポリープの87%が大腸に認められる。検索し得た範囲では十二指腸に発生した孤立性P-J型ポリープは31例のみであった。十二指腸の孤立性P-J型ポリープは比較的まれであり文献的な考察を加え報告する。
索引用語 十二指腸, Peutz-Jeghers型ポリープ