セッション情報 | 一般演題(公募) |
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タイトル | 169:FDG-PETで高集積を示した若年男性の膵solid-pseudopapillary neoplasm |
演者 | 岩木 宏介(公益社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科) |
共同演者 | 島岡 俊治(公益社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科), 新原 亨(公益社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科), 社本 多恵(公益社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科), 豊田 真理(公益社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科), 西俣 伸亮(公益社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科), 川畑 拓也(公益社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科), 政 幸一郎(公益社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科), 田代 光太郎(公益社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科), 松田 彰郎(公益社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科), 仁王 辰幸(公益社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科), 堀 雅英(公益社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科), 西俣 嘉人(公益社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科), 西俣 寛人(公益社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科), 有留 邦明(南風病院 外科), 末永 豊邦(南風病院 外科), 田中 貞夫(南風病院 病理科) |
抄録 | 今回、我々はFDG-PETで高集積を示した若年男性の膵solid-pseudopapillary neoplasm(SPN)を経験したので報告する。症例は22歳、男性。検診で肝機能障害を指摘され当院受診となった。腹部超音波検査で膵尾部に30mm大の低エコー腫瘤を認め、MRIではT1で低信号、造影すると腫瘍辺縁より漸増性に染まり、T2WIでやや高信号、拡散強調画像で高信号を呈する、乏血性かつ充実性腫瘤を認めた。腫瘍内に嚢胞や石灰化は認めなかった。PETでは、膵尾部腫瘤に一致して、FDGの高集積(SUVmax;通常相14.5⇒遅延相20.1)を認め、悪性パターンを示すものであった。EUS-FNAでは、核異形のない小型で類円形の細胞が集簇してみられ、一部に細胞が環状に並ぶような箇所も認め膵SPNもしくは Neuroendocrine tumor(NET)を疑う所見であった。以上より、膵SPNもしくはNETとの術前診断で膵尾部切除術、脾臓摘出を行った。病理所見では、小型~中型、類円形の好酸性細胞の増生がみられ、出血や乳頭状に増生する部分を認めた。Βカテニンは腫瘍細胞の核に陽性であり、SPNと診断した。SPNは若年女性に多く、比較的まれな疾患である。本症例は、PETで高集積を認め、悪性を否定できない所見であった。近年、本症例のようにPET高集積の膵SPNに関する報告例もみられることから、PET高集積の膵腫瘍の鑑別には、膵臓癌や悪性リンパ腫に加えて、膵SPNを考える必要があると思われた。 |
索引用語 | solid-pseudopapillary neoplasm, FDG-PET |