セッション情報 一般演題(公募)

タイトル 037:

当科における腹腔鏡下肥満外科手術の成績

演者 太田 正之(大分大学消化器外科)
共同演者 矢田 一宏(大分大学消化器外科), 白下 英史(大分大学消化器外科), 北野 正剛(大分大学)
抄録 【はじめに】わが国では2000年から腹腔鏡下肥満外科手術が開始され、2012年末までに749例が施行された。その主な術式は腹腔鏡下スリーブ状胃切除術(LSG)、Roux-en-Y胃バイパス術、調節性胃バンデイング術(LAGB)である。当科では2005年からLAGBを、2006年からLSGを開始している。今回、当科で施行した腹腔鏡下肥満外科手術の成績を検討したので報告する。【方法】2005年8月から2013年1月までに当科においてLAGB31例、LSG45例を施行した。LAGB31例の平均体重118kg、BMI 44 kg/m2であり、LSG45例の平均体重122kg、BMI 45kg/m2であった。現在の手術適応は高度肥満症(BMI≧35 kg/m2)やコントロール不良な糖尿病などを有する中等度肥満症(30≦BMI<35 kg/m2、臨床研究)としている。【結果】LAGBの1例で術後出血のため再手術を必要としたが、LSGは1例も重篤な合併症を認めなかった。平均術後在院日数はLAGB 3.3日、LSG 9.0日であった。LAGB後の1年、3年、5年の減少体重は25kg、32kg、30kgであり、LSG後の1年、3年の減少体重は37kg、45kgであった。良好な体重減少により、糖尿病などの肥満関連健康障害は高率に寛解ないしは治癒している。【結語】いずれの腹腔鏡下肥満外科手術も有効性な術式であり、今後わが国においても普及するものと思われた。
索引用語 肥満外科手術, 肥満症