セッション情報 一般演題(公募)

タイトル 080:

萎縮肝に認めた肝細胞癌の一切除例

演者 谷本 博徳(新小倉病院肝臓病センター)
共同演者 山下 信行(新小倉病院肝臓病センター), 大橋 生嗣(新小倉病院肝臓病センター), 西浦 三郎(新小倉病院肝臓病センター), 野村 秀幸(新小倉病院肝臓病センター)
抄録 症例は70歳代女性。C型慢性肝炎で当科外来に通院中、2013年1月の腹部USで著明に萎縮した肝右葉のS7領域に25mm大の腫瘍を認めた。約20年前に胆嚢摘出術を受けており、その影響で以後肝右葉の肝内胆管の拡張が続いており、徐々に肝右葉が萎縮してきたようである。画像上は肝臓との交通の有無が明らかでなく、右副腎腫瘍との鑑別が必要であった。ただし、AFP 260.5ng/ml(L3分画 16.8%)、PIVKA-II 245mAU/mlと上昇しており肝細胞癌が強く疑われた。Alb 3.7g/dl, T-Bil 0.6mg/dl, PT 115%, ICG15 3.6%, 血小板18.2×104/μlと肝予備能が良好であることから肝右葉及び尾状葉切除を行った。肝右葉の重量は35gであった。切除した腫瘍の病理は中分化型肝細胞癌であった。示唆に富む一例と考えられたため、ここに報告する。
索引用語 萎縮肝, 肝細胞癌