セッション情報 一般演題(公募)

タイトル 069:

インスリン製剤からGLP-1作動薬に変更し、体重減少と肝組織所見の改善が得られた肥満糖尿病合併NASHの1例

演者 岩尾 正雄(大分大学医学部付属病院消化器内科)
共同演者 織部 淳哉(大分大学医学部付属病院消化器内科), 正  宏樹(大分大学医学部付属病院消化器内科), 吉原 光江(大分大学医学部付属病院消化器内科), 遠藤 美月(大分大学医学部付属病院消化器内科), 西村 順子(大分大学医学部付属病院消化器内科), 本田 浩一(大分大学医学部付属病院消化器内科), 清家 正隆(大分大学医学部付属病院消化器内科), 村上 和成(大分大学医学部付属病院消化器内科), 阿部 信行(内科阿部医院)
抄録 症例は64歳、男性、20歳の頃は60kgであったが、24歳で結婚後、徐々に体重が増加した。平成15年、54歳時に118kgまで体重が増加し、糖尿病も合併した。飲酒の習慣はないが、AST 68.3 IU/L、ALT 85.0 IU/L、γGTP 70.6 IU/L、血小板11.8万と肝障害を認めた。肝生検の結果架橋形成を伴うNASHと診断した。そのグラフ化体重日記を導入し、体重は110kgで推移したが、高血糖が持続するため、インスリン導入を行い、一日インスリン投与量が120単位前後になった。HbA1cも10%を超えたため、平成22年からインスリンを中止し、GLP-1作動薬リラグルチドで効果が少なく、他のGLP-1作動薬エキセナチドを朝10μ、夕10μに変更したところ、体重は徐々に低下し、96kgで安定してきた。AST 26.1 IU/L、ALT 31.9 IU/L、 γGTP 29.8 IU/L、血小板は10.9万と肝機能は改善した。また、グリメピリド、メトホルミン製剤を併用し、HbA1c 7.2% と糖尿病のコントロールも改善した。10年経過し、NASHに対する新規治療の導入目的で、平成25年3月8日、肝生検を施行した。その結果、脂肪化は改善し、架橋形成もなく、10年前に比し改善していた。高度肥満を伴うNASHでは体重制御は容易ではなく、インスリン製剤からGLP-1作動薬への変更を契機に体重減量が得られ、肝障害は改善した。GLP-1作動薬の副作用は軽度で、現在加療中である。高度肥満を伴う糖尿病合併、脂肪性肝炎に対しての、GLP-1作動薬はは治療の選択肢になる可能性があり、文献的考察を含め報告する。
索引用語 NASH, GLP-1作動薬