セッション情報 |
一般演題(公募)
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タイトル |
148:当院におけるH.pylori 除菌療法の成績
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演者 |
宮崎 正史(福岡山王病院消化器内科) |
共同演者 |
小林 広幸(福岡山王病院消化器内科), 遠藤 伸悟(福岡山王病院消化器内科), 牧坂 教俊(福岡山王病院消化器内科) |
抄録 |
【目的】Helicobacter pylori (H. pylori )除菌療法は、現在プロトンポンプ阻害薬(PPI)、アモキシシリン水和物(AMPC)およびクラリスロマイシン(CAM)の3剤併用による一次除菌と、PPI、AMPCおよびメトロニダゾール(MNZ)による二次除菌が保険適応である。2013年2月よりH.pylori 感染胃炎における除菌が追加承認されたため、除菌者数が増加することが予想される。そのため、現状を正しく把握することが重要と考え、当院における除菌療法の成績を検討した。【方法】2009年5月1日より2011年4月30日までの3年間に当院においてH. pylori 除菌療法を行い、除菌判定のため尿素呼気試験を受けた、のべ653人(男性338人・女性315人)を対象とした。PPI+AMPC+CAMによる一次除菌者は484人(男性265人・女性219人)、PPI+AMPC+MNZによる二次除菌者は166人(男性71人・女性95人)、PPI+MNZ+シタフロキサシン水和物(STFX)による自費診療での三次除菌者が3人(男性2人・女性1人)であった。一次除菌における適応疾患は、胃十二指腸潰瘍または瘢痕が423人、胃MALTリンパ腫が1人、特発性血小板減少性紫斑病が2人、ESD治療後が5人、適応疾患なく自費診療が53人であった。二次除菌では、胃十二指腸潰瘍または瘢痕が120人、ESD治療後が1人、適応なく自費診療が45人であった。【結果】PPI+AMPC+CAMによる一次除菌者484人中337人(69.6%)が除菌成功した。PPI+AMPC+MNZによる二次除菌者166人中157人(94.6%)が除菌成功した。PPI+AMPC+STFXによる三次除菌者3人中3人(100%)が除菌成功した。【結論】一次除菌率は、他の研究と同様に過去の成績に比べ低下しており、CAM耐性菌の増加による影響が考えられた。一方、二次除菌率、三次除菌率は良好な結果であった。 |
索引用語 |
Helicobacter pylori, 除菌療法 |