セッション情報 | 一般演題(公募) |
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タイトル | 156:内視鏡的診断が困難であった十二指腸癌の一例 |
演者 | 吉成 元宏(熊本労災病院) |
共同演者 | 成田 礼(熊本労災病院), 井手上 純子(熊本労災病院), 瀬戸山 博子(熊本労災病院), 田中 秀紀(熊本労災病院), 佐々木 雅人(熊本労災病院) |
抄録 | 内視鏡的診断が困難であった十二指腸癌の一例, 熊本労災病院症例は80歳男性. 嘔吐を主訴に受診され腸閉塞が疑われたため入院となった. 腹部CTで十二指腸下行脚の壁肥厚と全周性の狭窄を認めた. 高度の狭窄, 粘膜の引きつれのため, 内視鏡はなんとか通過できたが, 内視鏡的に腫瘍を確認することはできず, 乳頭部の確認もできなかった. 初回の十二指腸粘膜生検で悪性所見は認めなかった. 2回目の生検でadenocarcinomaという結果であったが, 内視鏡検査, 腹部造影CT, MRCP, 十二指腸造影検査にて原発の確定診断は困難であった. FDG-PET/CTにて十二指腸乳頭部~膵頭部にかけて異常集積を認めた. 鑑別診断として十二指腸癌, 乳頭部癌, 膵頭部癌の十二指腸浸潤を疑った. 高度の多臓器浸潤や遠隔転移の所見は認めず根治的治療が可能と判断し, 外科へ紹介し膵頭十二指腸切除および2群リンパ節郭清術を施行した. 病理結果は十二指腸癌であった. 本症例は内視鏡的診断が困難であり, 術前診断に難渋した. 消化管悪性腫瘍の中で稀な疾患である十二指腸癌を経験したため報告する. |
索引用語 | 十二指腸癌, 診断 |