セッション情報 ワークショップ2「消化器がんの薬物療法」

タイトル WS2-04:

進行再発食道癌に対するS-1+CDDP併用化学放射線療法(第II相臨床試験)の治療成績

演者 小谷 大輔(北九州市立医療センター消化器内科)
共同演者 北川 祐介(北九州市立医療センター消化器内科), 江崎 充(北九州市立医療センター消化器内科), 岡本 梨沙(北九州市立医療センター消化器内科), 淀江 賢太郎(北九州市立医療センター消化器内科), 荻野 治栄(北九州市立医療センター消化器内科), 本田 邦臣(北九州市立医療センター消化器内科), 秋穂 裕唯(北九州市立医療センター消化器内科)
抄録 【背景】進行再発食道癌に対する化学放射線療法(以下,CRT)における併用化学療法としては,FP療法が標準治療とされている.しかし,その治療成績は良好とは言えず,またCDDP投与に伴う腎機能障害や忍容性が問題である.当科では2011年11月よりS-1+CDDP併用化学放射線療法の前向き第II相臨床試験を施行しており,その登録状況ならびに現時点での治療成績を報告する.
【方法】対象は年齢20-90歳,PS 0-2のstageII,III,IV進行再発食道癌.治療スケジュールはS-1 80mg/m2(day1-14),CDDP 14mg/m2/day持続静注(day1-5),放射線30Gy/15Fr,以上を1コースとし,合計2コース施行する.CRT終了3週間後に治療効果判定を行う.主要評価項目は奏効率,副次評価項目は全生存期間,無増悪生存期間とした.
【結果】現時点での登録症例は19例.男性/女性 13名/6名.平均年齢68歳(53-83歳).治療前病期はstageII 6名,stageIII 2名,stageIVa 8名,stageIVb 3名.治療完遂率は89.5%.主要評価項目である奏効率は70.6%.病期別の奏効率は,stageII/III 87.5%,stageIVa 57.1%,stageIVb 50%であった.Grade3以上の有害事象として,血液学的毒性では好中球減少 58.8%,貧血 23.5%,血小板減少 23.5%,非血液学的毒性では食道炎17.6%,悪心 5.9%を認めた.またGrade2のCr増加を5.9%に認めた.
【結語】本試験はS-1に含有されるギメラシルの放射線増感作用による有効性の向上およびCDDP持続静注による有害事象の軽減を期待している.標準治療であるFP療法併用との比較も含め,進行再発食道癌に対するS-1+CDDP併用化学放射線療法の現時点での治療成績を報告する.
索引用語 化学放射線療法, 食道癌