セッション情報 一般演題

タイトル 070:

当院におけるC型肝炎に対する3剤併用療法の治療成績

演者 石井 邦英(朝倉医師会病院)
共同演者 馬場 真二(朝倉医師会病院), 田口 順(朝倉医師会病院), 矢野 徹(朝倉医師会病院), 黒木 淳一(朝倉医師会病院), 末次 理成(朝倉医師会病院), 上野 隆登(朝倉医師会病院), 佐田 通夫(久留米大学内科学部門消化器内科)
抄録  C型肝炎に対する3剤併用療法の効果、副作用を明らかにする事を目的とした。対象はH24年1月からH25年5月末までに3剤併用療法を導入した44名(男性25例、女性19例)。年齢は19歳から71歳まで、平均年齢は59.2歳、その中で65歳以上の高齢者は12名あり、70歳以上も5名に認めた。肝線維化別では、F1が4例、F2が20例、F3が9例、F4が10例、不明が1例。初回治療が19例、前IFN治療歴有りが25例で、その中で再燃例は13例、無効例10例、前治療効果不明が2例であった。同意を得て検討したIL-28Bの遺伝子分析では、Major(TT)型は24例、Minor(TG)型が10例、不明(測定無し)が10例であった。結果:3剤併用療法を継続中の12週間以内に、44名中に42名(95.5%)でウイルスの陰性化が観察された。7月末時点では、副作用による治療中止は5名(11.4%)と少なく、26名、治療終了の24週間後もウイルス陰性が持続しSVRと判定された。また、70歳以上の6名中4名でSVRが得られ、高齢女性でも、治療効果に差は観られなかった。当院の対象例においては、高齢者、難治例、進展例が多いにもかかわらず、最終的にはITT解析で、約75%のSVRが期待される。結論:3剤併用療法は副作用(消化器症状、貧血、皮膚症状、腎機能障害)に注意し、薬剤を上手に増減し、早期に対処し治療を完遂することで大きな治療効果が得られる。
索引用語 テラプレビル, C型肝炎