セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 125:右胃大網動脈グラフトによる冠動脈バイパス術後の腹部手術症例の検討 |
演者 | 伊藤 修平(九州大学大学院 消化器・総合外科) |
共同演者 | 山口 将平(国立病院機構 九州医療センター 消化器センター外科), 安藤 幸滋(九州大学大学院 消化器・総合外科), 日吉 幸晴(九州大学大学院 消化器・総合外科), 佐伯 浩司(九州大学大学院 消化器・総合外科), 沖 英次(九州大学大学院 消化器・総合外科), 大賀 丈史(国立病院機構 福岡東医療センター), 田山 栄基(国立病院機構 九州医療センター 心臓外科), 池尻 公二(国立病院機構 九州医療センター 消化器センター外科), 森田 勝(九州大学大学院 消化器・総合外科), 前原 喜彦(九州大学大学院 消化器・総合外科) |
抄録 | 【はじめに】高齢者では虚血性心疾患、消化器癌の発症リスクがともに高く、虚血性心疾患に対する治療後に、腹部手術が必要になる場合も少なくない。このうち、右胃大網動脈(RGEA)を用いた冠状動脈バイパス術(CABG)後に腹部手術を行なう際には、RGEAの血流に対する配慮が必要である。【対象】右胃大網動脈(RGEA)を用いた冠状動脈バイパス術(CABG)後の腹部手術症例11例に関して、患者背景、術前検査、術中所見に関してレトロスペクティブに検討した。男性/女性:7/4、平均年齢71.7歳(55-79歳)であった。疾患は、良性疾患6例(胆石症2例、閉塞性動脈硬化症、大腸ポリープ、子宮筋腫、潰瘍性大腸炎1例ずつ)、悪性疾患5例(結腸癌2例、食道癌、胃癌、膵癌1例ずつ)、術式は、結腸切除2例、中下部食道切除、幽門側胃切除、結腸粘膜切除、ハルトマン手術、膵尾部切除、開腹胆嚢摘出術、腹腔鏡下胆嚢摘出術、Yグラフト置換、単純子宮摘出1例ずつ、待機手術/緊急手術:10/1、開腹手術/腹腔鏡手術:10/1であった。CABGから腹部手術までの期間は、平均67.5ヶ月(6-123ヶ月)であった。【結果】術前6ヶ月以内にRGEAグラフト開存の評価のための冠動脈造影(CAG)、もしくは3次元血管造影法(3D-CTA)を施行していた症例は5例であった。術前に造影CT検査は、11例すべてに施行されており、画像が確認可能であった10症例のうち9例でRGEAグラフトを同定できた(開存/閉塞:8/1)。RGEAグラフトは、pedicled/skeletonized:8/3、antegastric route/retrogastric route:11/0であった。RGEAグラフトが術野内であった症例は7例、うち5例はグラフトを確認できたが、2例は癒着のため確認できなかった。術中にグラフト損傷、心臓の虚血性変化、心合併症を認めた症例はなかった。【まとめ】CABG後に腹部手術を行う際には、まず、RGEA使用の有無を確認し、使用されている場合は、術前にグラフト開存の程度やグラフトの位置を把握し、開腹法、損傷した場合の対応など、再開腹時の戦略を立てることが重要である。 |
索引用語 | 右胃大網動脈グラフト, 腹部手術 |