セッション情報 | 専修医発表(卒後3-5年) |
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タイトル | 専29:術前にダブルバルーン内視鏡で観察しえた出血性小腸リンパ管腫の1例 |
演者 | 天野 良祐(福岡大学筑紫病院 消化器内科) |
共同演者 | 八坂 達尚(福岡大学筑紫病院 消化器内科), 高津 典孝(福岡大学筑紫病院 消化器内科), 大門 裕貴(福岡大学筑紫病院 消化器内科), 金城 健(福岡大学筑紫病院 消化器内科), 寺澤 正明(福岡大学筑紫病院 消化器内科), 高田 康道(福岡大学筑紫病院 消化器内科), 松井 敏幸(福岡大学筑紫病院 消化器内科), 上床 崇吾(福岡大学筑紫病院 外科), 石橋 由紀子(福岡大学筑紫病院 外科), 東 大二郎(福岡大学筑紫病院 外科), 前川 隆文(福岡大学筑紫病院 外科), 池田 圭祐(福岡大学筑紫病院 病理部), 岩下 明徳(福岡大学筑紫病院 病理部), 矢野 徹(朝倉医師会病院 消化器内科) |
抄録 | 症例:30歳台男性。主訴:黒色便、貧血。現病歴:2012年12月より下血を認め近医を受診。消化管出血が疑われ、上下部消化管内視鏡検査が施行されるも、明らかな出血源は同定できず経過観察となっていた。その後も下血を間歇的に認め、2013年3月の血液検査にてHb6.0mg/dlと貧血の進行を認めたため、前医へ転院となった。前医にて、上下部消化管内視鏡検査、小腸造影検査、血管造影検査、カプセル内視鏡検査、シングルバルーン内視鏡検査が施行されるも出血源は同定できず、貧血に対して、合計6単位の濃厚赤血球輸血を必要とした。精査・加療目的で、3月30日に当科へ転院となった。同日、カプセル内視鏡検査施行したところ、上部回腸に活動性の出血を認めたが、出血源は描出できなかった。4月2日に経口的アプローチダブルバルーン小腸内視鏡検査を施行したところ。トライツ靭帯から33cm肛門側にoozingを呈する病変を認めた。病変は1mm大で表面には白色調の微細顆粒を伴い暗赤色調を呈していた。血管腫またはリンパ管腫と考えたが内視鏡的止血術は困難と考え、外科的手術を行う方針とし、病変口側に点墨、肛門側にクリッピングを施行し終了とした。翌日、開腹下で小腸部分切除術を施行。病変部位を含め7cm腸管を切除した。切除標本の病理診断は小腸リンパ管腫であった。術後経過は良好で第15病日に退院となった。現在、術後4ヶ月であるが、Hbは正常化し、下血の再燃なく経過している。今回我々は、術前にダブルバルーン内視鏡で観察しえた出血性小腸リンパ管腫の一例を経験したため、文献的考察を加え報告する。 |
索引用語 | 小腸, リンパ管腫 |