セッション情報 | 専修医発表(卒後3-5年) |
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タイトル | 専42:腹腔鏡補助下に切除し得た巨大横行結腸粘膜下腫瘍の1例 |
演者 | 友杉 隆宏(九州大学大学院 臨床・腫瘍外科) |
共同演者 | 前山 良(九州大学大学院 臨床・腫瘍外科), 松本 奏吉(九州大学大学院 臨床・腫瘍外科), 真鍋 達也(九州大学大学院 臨床・腫瘍外科), 植木 隆(九州大学大学院 臨床・腫瘍外科), 藤田 綾(九州大学大学院形態機能病理学), 山田 裕一(九州大学大学院形態機能病理学), 相島 慎一(九州大学大学院形態機能病理学), 田中 雅夫(九州大学大学院 臨床・腫瘍外科) |
抄録 | 【はじめに】大腸粘膜下腫瘍の発生頻度は、剖検例において3~5%と比較的まれな疾患であり、脂肪腫、悪性リンパ腫など鑑別疾患は多岐にわたる。今回、5cm大の巨大横行結腸粘膜下腫瘍に対し、腹腔鏡補助下に切除し得た症例を経験したので、文献的考察も含めて報告する。【症例】78歳女性。平成25年6月より腹部膨満感出現し、徐々に増悪を認めたため、近医を受診。精査の結果、横行結腸に5cm大の粘膜下腫瘤を指摘され、当科に紹介となった。全大腸内視鏡検査で肝弯部に管外性の圧排所見を認め、CTでやや境界不明瞭で辺縁が増強され遅延性に濃染し、PETでSUVmax=14.35の高集積を示す腫瘤を認めた。腫瘍マーカーは正常範囲内であった。以上より、横行結腸粘膜下腫瘍と診断し、腹腔鏡補助下右半切除術を行う方針となった。腫瘍は結腸肝弯曲部の腸間膜側に位置し、結腸、後腹膜、十二指腸に強固に癒着していた。内側アプローチで回結腸動静脈を根部付近で切離、ここをリンパ節郭清範囲とし、結腸の受動を進めた。受動の際、腫瘍は腎前筋膜に癒着していたため、腎前筋膜を一部切除する層で剥離した。また、腫瘤と十二指腸下行脚は癒着が強固であり、小開腹を置き直視下に剥離し、病変を摘出した。腫瘍の大きさは45×5mmの内部に壊死組織を伴った充実性腫瘤であり、明らかな粘膜面への露出は認めなかった。病理組織診では腫瘍は結腸壁と連続性がなく、腸間膜に限局しているCarcinomaの診断であった。免疫学的染色を行った結果は、膵腺房細胞癌疑いであった。術後経過は良好であり、術後8日目に退院となった。【結語】横行結腸粘膜下腫瘍に対し、腹腔鏡手術は有用であると考えられる。 |
索引用語 | 横行結腸粘膜下腫瘍, 腹腔鏡 |