セッション情報 一般演題

タイトル 045:

進行直腸癌に合併した重症偽膜性腸炎の一例

演者 宮田 誠一(独立行政法人 労働者健康福祉機構 九州労災病院)
共同演者 田中 俊之(独立行政法人 労働者健康福祉機構 九州労災病院), 村尾 寛之(独立行政法人 労働者健康福祉機構 九州労災病院), 安森 翔(独立行政法人 労働者健康福祉機構 九州労災病院), 田代 茂樹(独立行政法人 労働者健康福祉機構 九州労災病院), 加来 豊馬(独立行政法人 労働者健康福祉機構 九州労災病院), 國吉 政美(独立行政法人 労働者健康福祉機構 九州労災病院), 板場 壮一(独立行政法人 労働者健康福祉機構 九州労災病院)
抄録 症例は70歳女性。家族歴、既往歴に特記事項なし。2013年5月下旬、近医耳鼻科にてGRNX 400mg 1× 5日間、その後CDTR-PI 300mg 3× 5日間投与された。2013年6月初旬、嘔吐、下痢、発熱が出現、近医を受診し、白血球数 19700/μl、CRP 4.9mg/dlと高値と認め、LVFX 300mg 3×内服による加療を開始された。4日後、当院救急外来を受診した。白血球数 32700/μl、CRP 12.82mg/dlと上昇を認め、腹部CTにて全大腸の壁肥厚と腹水を認めた。緊急下部消化管内視鏡検査を施行し、重症偽膜性腸炎のおよび直腸Ra~Rsに2型進行直腸癌の所見を認めた。同日よりメトロニダゾール内服を開始した。第4病日にDIC傾向を認めたためトロンボモジュリンアルファおよびヒト免疫グロブリンを投与開始した。第5病日にバンコマイシン内服と第6病日にジノプロスト投与を開始した。第7病日より白血球数の低下がみられ、次第に、DICからの離脱、症状改善がみられた。第17病日の下部消化管内視鏡検査にて、腫瘍肛門側は治癒していたが、腫瘍口側は偽膜の残存がみられた。偽膜性腸炎は高齢者や悪性腫瘍、血液疾患などの基礎疾患を有する患者に広域スペクトラムを有する抗生物質を投与した際に多く認められる。本症例では未発見の進行直腸癌を有する状態で広域抗菌薬を投与されたことで偽膜性腸炎を発症した可能性が考えられた。また直腸癌による通過障害が病態の遷延に寄与したと考えられた。
索引用語 偽膜性腸炎, 進行直腸癌