セッション情報 専修医発表(卒後3-5年)

タイトル 専59:

消化管出血を契機として診断された仮性肝動脈瘤破裂の一例

演者 宇都宮 蘭(飯塚病院)
共同演者 福田 慎一郎(飯塚病院), 赤星 和也(飯塚病院), 友枝 成(飯塚病院), 宮垣 亜紀(飯塚病院), 大塚 宣寛(飯塚病院), 細川 泰三(飯塚病院), 宮崎 岳大(飯塚病院), 濱田 匠平(飯塚病院), 宜保 淳也(飯塚病院), 金山 兼司(飯塚病院), 久保川 賢(飯塚病院), 福谷 龍郎(飯塚病院), 本村 廉明(飯塚病院)
抄録 【症例】77歳、男性 【既往歴】73歳時:早期胃癌ESD、74歳時:中部胆管癌・十二指腸乳頭部癌に対して胆管空腸吻合術、直腸癌に対して低位前方切除術+人工肛門造設【現病歴】直腸癌、胆管癌術後であり、平成24年7月に肝門部に胆管癌の再発を指摘されていた。平成24年9月、夕方より血便が出現し持続するため、翌日当院ERへ救急搬送された。来院後ショック状態となり、ストーマ内に暗赤色便を多量に認め緊急上部消化管内視鏡検査を施行したが、明らかな出血源は認めず精査加療目的に同日入院となった。【経過】入院後絶食補液を行い経過観察していたが、黒色便が持続し第2病日に再度ショックとなった。緊急上下部消化管内視鏡検査を施行したが明らかな出血源を認めなかった。腹部造影CTを施行したところ、右肝動脈付近に12mm大の仮性動脈瘤と認めた。 hemobiliaを呈しており、仮性肝動脈瘤破裂が出血源と考え第3病日に緊急IVRを施行した。腹腔動脈造影にて右肝動脈前区域枝に仮性動脈瘤を認め、マイクロコイルにて塞栓した。以後再出血なく経過し、第11病日退院となった。【結語】今回我々は、消化管出血を契機として診断に至った仮性肝動脈瘤破裂の一例を経験した。本症例について若干の文献的考察を加えて報告する。
索引用語 仮性肝動脈瘤, 消化管出血