セッション情報 一般演題

タイトル 112:

原発巣特定が困難であった膵癌十二指腸浸潤の一例

演者 有田 桂子(有田胃腸病院)
共同演者 阿部 寿徳(有田胃腸病院), 相馬 渉(有田胃腸病院), 二宮  繁生(有田胃腸病院), 其田 和也(有田胃腸病院), 脇坂 昌紀(有田胃腸病院), 有田 毅(有田胃腸病院), 沖本 忠義(大分大学医学部消化器内科), 兒玉 雅明(大分大学医学部消化器内科), 村上 和成(大分大学医学部消化器内科), 藤岡 利生(大分大学医学部消化器内科), 實藤 健作(大分赤十字病院 外科), 福澤 謙吾(大分赤十字病院 外科)
抄録 症例は56歳男性。食後に嘔吐を繰り返すため当院受診。上部消化管内視鏡検査にて逆流性食道炎を認めたため、内服処方したが症状は改善せず、むしろ増悪傾向にあった。後日腹部CTを施行したところ、十二指腸水平脚の著明な狭窄と壁肥厚があり、近位の十二指腸と胃拡張を認めた。再度内視鏡にて再検すると同部位に発赤を伴うIIc様病変が確認できたが、スコープが届かず近接は困難であった。バルーン内視鏡を施行すると、前回認めたIIc様病変の肛門側に全周性狭窄を認め、粘膜下腫瘍様の所見を呈していた。原発性十二指腸癌あるいは膵癌の十二指腸浸潤を考え、生検を施行したが、腺癌の結果は得られたものの生検組織での原発巣の特定は困難であった。手術(PpPD + 門脈合併切除)を施行した。術中所見にても原発巣は特定できず、摘出標本の病理組織像から膵頭部癌による十二指腸浸潤(T4N2 StageIII)と診断された。今回我々は、原発巣特定が困難であった膵癌十二指腸浸潤の一例を経験したので報告する。
索引用語 十二指腸, 膵癌