セッション情報 一般演題

タイトル 050:

pH依存型メサラジン放出調節製剤への切り替えが有効であった左側結腸型UCの一例

演者 松本 浩一(国家公務員共済組合連合会 熊本中央病院)
共同演者 東 哲夫(国家公務員共済組合連合会 熊本中央病院), 岡野 荘(国家公務員共済組合連合会 熊本中央病院), 松下 郁雄(国家公務員共済組合連合会 熊本中央病院)
抄録 症例は17歳女性。主訴は粘血便、下腹部痛。2009年8月から左側結腸型潰瘍性大腸炎(中等症)の診断で時間依存型メサラジン放出調節製剤(ペンタサ錠)ならびにペンタサ注腸投与にて経過観察となっていた。その後症状も落ち着いていたが、2012年2月下旬ごろより上記症状が出現し改善が見られなかったため2012年3月に当科外来受診となる。その際に行ったS状結腸ファイバーで直腸からS状結腸にかけての粘膜発赤・びらんが見られた。本人・家族の希望もありステロイド投与は行わず、ペンタサ錠をpH依存型メサラジン放出調節製剤(アサコール錠)3600mg/日に切り替えて経過観察したところ、症状は軽快し大腸内視鏡検査上も改善を認めた。ペンタサ、アサコール両製剤の有効成分は同一であるが、その放出パターンには違いがあり、実際の臨床効果にどの程度影響を及ぼすのか注目されるが、今回ペンタサ錠からアサコール錠への切り替えが有効であった左側結腸型UCを経験したため報告する。
索引用語 左側結腸型潰瘍性大腸炎, pH依存型メサラジン放出調節製剤