セッション情報 | 専修医発表(卒後3-5年) |
---|---|
タイトル | 専68:膵外に発育したgroove pancreatic carcinomaの1例 |
演者 | 伊原 諒(福岡大学筑紫病院消化器内科) |
共同演者 | 簑田 竜平(福岡大学筑紫病院消化器内科), 植木 敏晴(福岡大学筑紫病院消化器内科), 大塚 雄一郎(福岡大学筑紫病院消化器内科), 松村 圭一郎(福岡大学筑紫病院消化器内科), 土居 まさむね(福岡大学筑紫病院消化器内科), 畑山 勝子(福岡大学筑紫病院消化器内科), 松井 敏幸(福岡大学筑紫病院消化器内科), 三上 公治(福岡大学筑紫病院外科), 前川 隆文(福岡大学筑紫病院外科), 池田 圭祐(福岡大学筑紫病院病理部), 原岡 誠司(福岡大学筑紫病院病理部), 岩下 明徳(福岡大学筑紫病院病理部), 尾石 弥生(尾石内科消化器科医院) |
抄録 | 症例は70代女性。膵体部の分枝型IPMNで近医通院中であった。2013年1月頃から嘔吐を繰り返していたため上部消化管内視鏡検査を施行した。十二指腸下降脚に狭窄所見を認めたため、精査加療目的で当科紹介入院となった。入院後、絶食TPN管理にて症状は改善した。MD-CTでgroove領域に径30mm大の腫瘤を認めた。EUSでは腫瘤は膵外に発育していた。MRCPでは胆管、主膵管、副膵管に異常所見はなかった。ガストログラフィンによる消化管透視検査では、十二指腸下降脚に径30mm弱の比較的進展良好な狭窄を認めた。透亮像の立ち上がりは比較的明瞭で表面は平滑であつたことより炎症性変化、あるいはリンパ腫を疑った。上部消化管内視鏡検査で行った狭窄部の生検では炎症性変化であったが、経皮的腫瘤生検では腺癌であった。以上より膵外に発育したgroove pancreatic carcinomaと診断し、膵頭十二指腸切除術を施行した。病理診断はpancreatic carcinomaで、膵体部の嚢胞は分枝型IPMNの診断であった。十二指腸狭窄を契機に発見された稀な膵外発育型のgroove pancreatic carcinomaを経験したので文献的考察を加えて報告する。 |
索引用語 | groove pancreatic carcinoma, 膵外発育型 |