セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 087:RFA後に胆管内進展をきたした直腸癌肝転移の一例 |
演者 | 山下 万平(長崎大学 移植・消化器外科) |
共同演者 | 日高 匡章(長崎大学 移植・消化器外科), 足立 智彦(長崎大学 移植・消化器外科), 曽山 明彦(長崎大学 移植・消化器外科), 北里 周(長崎大学 移植・消化器外科), 加島 志郎(長崎大学 病院病理部), 木下 直江(長崎大学 病院病理部), 藤田 文彦(長崎大学 移植・消化器外科), 虎島 泰洋(長崎大学 移植・消化器外科), 南 恵樹(長崎大学 移植・消化器外科), 金高 賢悟(長崎大学 移植・消化器外科), 高槻 光寿(長崎大学 移植・消化器外科), 黒木 保(長崎大学 移植・消化器外科), 江口 晋(長崎大学 移植・消化器外科) |
抄録 | 【はじめに】大腸癌肝転移巣が胆管内進展を認めることは比較的稀である。今回RFA後に焼灼部位からグリソン鞘に沿って胆管内進展をきたした再発性転移性肝腫瘍の一例を経験したのでここに報告する。【症例】60代男性。2006年直腸癌に対して高位前方切除、2010年肝転移に対し肝S8亜区域切除、S6/7部分切除、術後補助化学療法(mFOLFOX6 8クール)を施行した。2011年肝S8再々発巣に対してRFAを施行、以降経過観察としていたが、2013年腹痛を主訴に近医受診し、肝胆道系酵素の上昇を認め、腹部CTにて肝S8に2cm大の腫瘍性病変から右肝管内へ連続する腫瘍性病変と前後区域の胆管拡張、S2/3に2cm大の腫瘍性病変を認めた。ERCPにて右肝管狭窄を認め、同部位の擦過細胞診にてclass5 adenocarcinoma、また肝S2/3腫瘤はエコーガイド下生検にてadenocarcinomaが検出された。RFA後局所再発と右肝管進展、S2/3肝転移の診断のもと肝右葉切除・外側区域部分切除・胆道再建術を施行した。術後経過は良好であり12日目に退院した。病理学的に腫瘍は以前のRFA穿刺部から連続性に右肝管内に進展していた。【考察】大腸癌肝転移巣に対するRFA施行は近年報告が増加傾向にあるが、RFA後経過中に腫瘍の急速増大や進展形式が変化する報告も散見される。本症例のようにRFAにより胆管内進展をきたす可能性もあることからグリソン鞘近傍の転移巣に対するRFAの適応については慎重に選択する必要がある。 |
索引用語 | 転移性肝腫瘍, RFA |