セッション情報 一般演題

タイトル 049:

抗リン脂質抗体症候群を合併した潰瘍性大腸炎の1例

演者 小川 和広(九州厚生年金病院)
共同演者 吉野 総平(よしの胃腸内科クリニック), 鈴木 俊幸(九州厚生年金病院), 藤澤 聖(九州厚生年金病院), 飯田 真大(九州厚生年金病院), 赤嶺 摩依(九州厚生年金病院), 松尾 隆(九州厚生年金病院), 上平 幸史(九州厚生年金病院), 一木 康則(九州厚生年金病院), 江崎 幹宏(九州大学病体機能内科), 松本 主之(九州大学病体機能内科)
抄録 症例は42歳女性。妊娠歴なし。23歳より近医で潰瘍性大腸炎の治療中であった。平成23年9月18日頃より右半身脱力・食欲不振・頭痛が出現し9月24日近医へ入院、26日に精査加療目的で当院へ紹介となった。 来院時右上下肢脱力・頭痛を認め、頭部MRIでは広範な静脈洞血栓症と左頭頂葉の出血性梗塞を認めた。下肢エコーでは壁在血栓を認め、また胸腹部CTでは右肺動脈内血栓と門脈内血栓を指摘された。多発する血栓症の原因として抗カルジオリピン抗体IgG陽性であり抗リン脂質抗体症候群が疑われた。抗凝固療法を開始し頭部静脈血栓は消失した。潰瘍性大腸炎については5-ASA製剤・ステロイドで難治性であったが、生物学的製剤を開始して症状が改善したため12月22日退院し外来診療となった。今回我々は抗リン脂質抗体症候群を合併した潰瘍性大腸炎の1例を経験したため、若干の文献的考察を加えて報告する。
索引用語 潰瘍性大腸炎, 抗リン脂質抗体症候群