セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 061:回盲部に深掘れ潰瘍を認めた単純性潰瘍に対して5-ASAが著効した1例 |
演者 | 村岡 正武(済生会熊本病院消化器病センター) |
共同演者 | 江口 洋之(済生会熊本病院消化器病センター), 石貫 敬子(済生会熊本病院消化器病センター), 平島 美幸(済生会熊本病院消化器病センター), 古賀 毅彦(済生会熊本病院消化器病センター), 糸島 尚(済生会熊本病院消化器病センター), 藤山 俊一郎(済生会熊本病院消化器病センター), 須古 信一郎(済生会熊本病院消化器病センター), 門野 義弘(済生会熊本病院消化器病センター), 塩屋 公孝(済生会熊本病院消化器病センター), 吉田 健一(済生会熊本病院消化器病センター), 上川 健太郎(済生会熊本病院消化器病センター), 工藤 康一(済生会熊本病院消化器病センター), 上原 正義(済生会熊本病院消化器病センター), 浦田 淳資(済生会熊本病院消化器病センター), 近澤 秀人(済生会熊本病院消化器病センター), 神尾 多喜浩(済生会熊本病院中央検査部), 今村 治男(済生会熊本病院消化器病センター) |
抄録 | 症例】64歳男性。2011年12月右下腹部痛、微熱あり当院を受診した。大腸内視鏡検査を施行したところ、回盲部に1/3周を占める大きな深掘れ潰瘍を認めた。生検では非特異炎および非特異性潰瘍であり、類上皮細胞肉芽腫はみられず悪性像も認めなかった。クオンティフェロンは陰性であり、NSAIDの内服歴もなかった。NSAID潰瘍やCrohn病、腸結核、大腸癌、悪性リンパ腫などは否定的であったため、Behçet病もしくは単純性潰瘍が疑われた。口腔内アフタ、皮膚症状、眼症状、外陰部潰瘍といったBehçet病を示唆する症状は見られなかったことより単純性潰瘍と診断した。ステロイドでの治療を勧めたが希望されず5-ASAの内服をおこなった。治療開始後10日ほどで解熱し腹痛も軽快した。血液検査でも治療開始前にはCRP5.25g/dlであったが、2ヶ月後にはCRP1.07g/dlと改善。5-ASA投与開始1年後に大腸内視鏡検査を行ったところ、潰瘍は瘢痕化していた。【考察】単純性潰瘍は難治性で再発を繰り返すことも多く、穿孔などの合併症のため手術を行うこともある。ステロイドが有効なことが多いが減量に伴い再燃することも少なくない。その他には5-ASA、シクロスポリン、アザチオプリン、経腸栄養療法、血球成分除去療法、純エタノール散布、インフリキシマブなどの有効性も報告されている。しかしながら明確なエビデンスに基づいたガイドラインはない。今回、回盲部に深掘れの潰瘍を認めた単純性潰瘍に対して5-ASAが著効した1例を経験したので報告する。 |
索引用語 | 単純性潰瘍, 5-ASA |