セッション情報 一般演題

タイトル 009:

原発性胃扁平上皮癌が考えられた一例

演者 後藤 高介(独立行政法人国立病院機構長崎医療センター 消化管内科)
共同演者 西山 仁(独立行政法人国立病院機構長崎医療センター 消化管内科), 塩田 純也(独立行政法人国立病院機構長崎医療センター 消化管内科), 荻原 久美(独立行政法人国立病院機構長崎医療センター 消化管内科), 東 俊太朗(独立行政法人国立病院機構長崎医療センター 消化管内科), 徳永 隆幸(独立行政法人国立病院機構長崎医療センター 外科), 永田 康浩(独立行政法人国立病院機構長崎医療センター 外科), 伊東 正博(独立行政法人国立病院機構長崎医療センター 臨床検査科)
抄録 【症例】72歳男性、【現病歴】前立腺癌治療後に行われた腹部単純CTで胃周囲のリンパ節腫大を指摘されたために当科紹介となった。【経過】上部消化管内視鏡検査を行ったところ胃体上部後壁から小彎にかけて潰瘍を伴う腫瘍性病変が認められた。同部の生検では核小体明瞭な大型核を有する異型上皮様細胞のシート状の増殖と角化様の渦巻き構造を認めた。免疫染色では腫瘍細胞はAE1/ AE3(サイトケラチン)(+)、p63(+)、DOG-1(+)、c-kit(-)、CD34(-)、Ki-67は著名な亢進を示し、角化様の渦巻き構造ではインボクリン(+)で角化と判断した。以上よりsquamous cell carciomaと診断した。転移性胃腫瘍の可能性も考えられたためPET-CTを行ったが胃病変以外に集積はしなかった。【考察】胃原発の扁平上皮癌は胃癌全体の0.04~0.4% とまれな疾患である。胃癌取扱い規約には扁平上皮癌とは癌がすべて扁平上皮癌成分から構成されているもので、非常にまれな組織型である。一部に腺癌成分があれば、腺扁平上皮癌としなければならない。また、食道胃接合部の扁平上皮癌は確実に胃から発生したという証拠がない限り、胃の扁平上皮癌としてはならないと記載されている。【考察】原発性胃扁平上皮癌が考えられた一例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する
索引用語 胃扁平上皮癌, 胃癌