セッション情報 専修医発表(卒後3-5年)

タイトル 専15:

Ball Valve Syndromeを来した胃GISTの1例

演者 戸田 洋子(慈愛会今村病院外科)
共同演者 花園 幸一(慈愛会今村病院外科), 大迫 祐作(慈愛会今村病院外科), 高取 寛之(慈愛会今村病院外科), 中馬 豊(慈愛会今村病院外科), 帆北 修一(慈愛会今村病院外科), 石澤 隆(慈愛会今村病院外科), 愛甲 孝(慈愛会今村病院外科), 野村 秀洋(慈愛会今村病院外科), 下村 寛貴(慈愛会今村病院消化器内科), 水流 弘文(慈愛会今村病院消化器内科), 鮫島 洋一(慈愛会今村病院消化器内科), 宮田 生弥子(慈愛会今村病院消化器内科), 徳元 攻(慈愛会今村病院消化器内科), 大井 秀久(慈愛会今村病院消化器内科), 夏越 祥次(慈愛会今村病院消化器内科)
抄録 胃の腫瘍が十二指腸内に脱出し,これが幽門を閉塞し腹痛や嘔吐などの症状を呈するものはBall valve syndromeと呼ばれている.脱出腫瘍のほとんどは上皮性腫瘍によるものであり粘膜下腫瘍によるものは稀である.今回,胃体下部大彎に発生しBall valve syndromeを呈した胃GIST の1切除例を経験したので報告する.症例は64歳の女性.2013年7月 気分不良にて近医受診.貧血を認め,輸血を施行.上部消化管内視鏡検査にて十二指腸からの出血を認め,7月22日当院へ紹介受診.前医での輸血にて受診時のHbは8.9g/dlであった.右上腹部に手拳大の腫瘤を触知.CTでは造影効果に乏しい約50mmの腫瘤として描出.緊急内視鏡検査では,有茎性の腫瘍が十二指腸へ嵌頓している状態で,活動性の出血は認められなかった.7月24日再度上部内視鏡検査にて十二指腸へ嵌頓していた腫瘤を胃内へ環納.病変は体下部大彎に高基性の茎を持つ隆起性病変で頂部には大きな潰瘍を伴っていた.胃粘膜下腫瘍疑いにて26日小切開にて胃部分切除を施行した.術後最終病理ではGIST(中間リスク:52mm,核分裂像0/50HPF)であった.考察:Ball Valve Syndromeをきたす胃のGISTは比較的まれであり報告する.
索引用語 胃GIST, Ball Valve Syndrome