セッション情報 | シンポジウム1「高齢者に対する消化器病診療と今後の展望(消化管、肝胆膵)」 |
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タイトル | S1-17:非切除膵癌化学療法の検討 |
演者 | 土居 雅宗(福岡大学筑紫病院 消化器内科) |
共同演者 | 植木 敏晴(福岡大学筑紫病院 消化器内科), 大塚 雄一郎(福岡大学筑紫病院 消化器内科), 簑田 竜平(福岡大学筑紫病院 消化器内科), 松村 圭一郎(福岡大学筑紫病院 消化器内科), 畑山 勝子(福岡大学筑紫病院 消化器内科), 野間 栄次郎(福岡大学筑紫病院 消化器内科), 光安 智子(福岡大学筑紫病院 消化器内科), 松井 敏幸(福岡大学筑紫病院 消化器内科) |
抄録 | 【目的】高齢化社会を向かえ高齢者の進行膵癌も多くなり、化学療法に対して工夫が必要となってきた。そこで非切除膵癌の化学療法や支持療法について検討した。【対象と方法】2008年から2013年6月までに当院で化学療法を施行した初回非切除膵癌56例を対象とした。検討項目は、1.臨床的背景、2.Stage、3.抗癌剤の種類やRegimen、2ndライン、4.膵酵素補充療法の有無、5.胆管ステントや十二指腸ステントの有無、6.生命予後について検討した。【結果】1、平均年齢は72±10歳(75歳未満:30例、75歳以上:26例)で、男性27例、女性29例であった。腫瘍部位は、頭部28例、体・尾部28例であった。既往歴は、生活習慣病22例(48%)、心肺脳神経消化器疾患14例(32%)、悪性腫瘍8例(18%)であった。2.Stageは、3:2例、4a:30例、4b:24例で、PSは0:12例、1:40例、2:3例、3:1例であった。3.症状や採血のデータによる予定した化学療法の変更は基本的に抗癌剤の減量はせず、Regimenの変更を行った。1stラインの抗癌剤は、Gemicitabine(GEM)あるいはTS-1単独が35例、GEM+(TS-1あるいはUFT)併用21例で、Regimenは標準投与方法(GEM単独:3投1休、TS-1単独:4投2休、併用療法:2投1休)で行った。副作用やPDによる化学療法の変更は、併用療法が11例、抗癌剤の変更が9例、減量が7例、変更なしが26例であった。4.膵酵素補充療法を17例(30%)に行った。5.胆管ステント留置例は、30例(52%)、十二指腸ステント留置例は7例(12%)であった。6.全体の生存期間の中央値は10.1ヵ月で、Stage3、4a、4bの生存期間の中央値はそれぞれ5.7ヵ月、11.6ヵ月、9.6ヵ月であった。2001年から2007年までの化学療法を施行した非切除膵癌の全体の生存期間の中央値は9.6ヵ月でStage4aと4bのそれは、それぞれ13 .2ヵ月と7.7ヵ月であったことより、Stage4bの生存期間が延長した。【結語】最近の非切除膵癌は化学療法や支持療法の工夫により、生命予後が改善された。 |
索引用語 | 膵癌, 化学療法 |